JRC2009の最後を飾る合同市民公開講座「Kid’sセミナー」が,4月19日(日)の午後1時30分から,国立大ホールにて行われた。「魔法の光! よくわかる放射線」をテーマに,大野和子氏(京都医療科学大学教授)の司会で進められたこのセミナーには,横浜市内に住む小学生の親子が参加。まず,眼に見えないのでよくわからない放射線の基礎や医療にどう役立っているかなどについて,東北大学病院診療技術部の梁川 功部長と横浜市立大学医学部放射線科の井上登美夫教授がわかりやすくレクチャーした。その後,4人前後のグループに分れて,「実験! みんなで工作・放射線を見てみよう」というテーマで“霧箱”の作製を行った。これは,ドライアイスの煙で微量のトリウムを含んだランタンの芯から放射されるアルファ線を可視化する実験。メーカー社員や技師の方たちがインストラクターとして指導し,子供たちは懐中電灯の光に浮かび上がる青い放射線に歓声をあげていた。後半は,会場に設置されたワークステーション(富士フイルムメディカル社提供)を使って,画像処理を実際に体験した。子供の科学離れが心配される昨今,今回の試みが放射線や科学,医療などに対する興味を持つきっかけになることが望まれる。
司会の大野和子氏 |
講師を務めた放射線教育フォーラムの緒方氏(名古屋大学) |
みんなで霧箱を作製 |
懐中電灯の光で見える放射線 |
ワークステーションで画像処理を体験 |
|
|