(株)フィリップスエレクトロニクスジャパンは,ITEM初日となる4月17日(金),10時30分から盛大に新型MRIの除幕式を行った。この日お披露目されたのが,3T MRIの最上位機種となるAchieva 3.0T TXである。同社が新開発したRF送信技術であるMultiTransmitを搭載し,被検者のRFが均一になるようにして,誘電効果を低減し,SARの上昇も抑える。これまで3T MRIの課題とされてきた腹部領域においても安定した画質が得られる。除幕式の後に行われたインタビュー取材では,フィリップスのワールドワイドのMRI部門のトップであるコンラッド・スミッツ氏が,3T MRIの腹部撮像への適用は日本もっとも盛んであるとして,日本市場に適した装置であるとAchieva 3.0T TXを紹介した。また,国内法人の代表取締役社長である上條誠二氏,この装置でトップである3T MRIのシェアをさらに高めていきたいと意気込みを語った。
一方,MRIでは,新製品として,16列のマルチスライスCT「MX-16」を出品した。新プラットフォームで開発されたMX-16は,「ハイパフォーマンス & コンパクト」がコンセプト。最小設置面積は18m2という省スペース化を実現している。また,1024マトリックスの高分解能で撮影可能。撮影後の画像は,Brilliance Workspace Portalにより院内各所で画像処理を行える。CTでは,ほかに昨年発表された「Brilliance iCT」をEnterpriseとWorkflowの2機種に増やすことが発表された。
超音波装置でも新製品2機種が登場した。心臓・循環器から腹部・表在領域に使用できる「HD15 High Definition Ultrasound Systems」と,ポータブルタイプの「CX50」。ともに上位機種に搭載する単結晶プローブのピュアウェイブクリスタルを採用し,好感度化を図っている。
このほか,X線装置関連では,一般撮影装置Digital Diagnostのオプションとして,ポータブルのFPD「Wireless Portable Detector」を発表した。14×17インチのFPDを搭載している。また,薬事未承認品として「Allura Xper FD20」に搭載する56インチマルチディスプレイが紹介された。
Achieva 3.0T TXの除幕式 |
Achieva 3.0T TX |
上條誠二 氏 |
コンラッド・スミット氏 |
MX-16 |
HD15 High Definition Ultrasound Systems |
CX50 |
Wireless Portable Detector |
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