2015-4-27
根本杏林堂ブース
根本杏林堂は,白を基調としたブースに造影剤注入装置を中心とした製品群を展示した。また,ブースの壁面3面には,根本杏林堂の造影理論である「根本コンセプト」と「スパイラル」をテーマにした動画を映し,来場者の目を引いていた。「スパイラル」をテーマにした動画は,今回の展示から,これまでアンギオグラフィ用として定評のあった造影剤注入装置の耐圧性延長チューブである,エクステンションチューブの「Spiral Flow」に,CT用の製品がラインナップしたことを記念したもので,Spiral Flowは柔軟性に富み,透明性に優れるため,気泡の確認などがしやすいというメリットがある。
メインとなる造影剤注入装置では,CT用造影剤注入装置である「DUAL SHOT GX7」を中心に,新製品となる超音波用造影剤注入装置「SONAZOID SHOT」,アンギオグラフィ用造影剤注入装置「PRESS PRO GEO-150」の展示が行われた。(4月17日取材)
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● 直感的な操作性と精度の高い造影効果を実現するデュアルタイプCT用造影剤注入装置「DUAL SHOT GX7」
展示の中心となった「DUAL SHOT GX7」は,発売以来フラッグシップモデルとして好評を博すデュアルタイプCT用造影剤注入装置。簡便に,高精度な造影画像を得るために,体重を考慮したプロトコールとシンプルで操作性の高いユーザーインターフェイス“Q-Select4”を搭載している。また,DUAL SHOT GX7ではプロトコールはあらかじめ設定しておくことができるため,煩雑な設定をその都度入力する必要がなくなる。ヨード量や注入時間などの設定値の計算・設定は自動的に行われるので,注入開始までの時間短縮にもつながる。展示では,このプロトコール機能に追加された“AdBW機能”の紹介も行われた。AdBW機能では,体表面積から造影剤量を決定することができ,これまで造影剤量の判断が難しかった高体重や低体重の患者に対して,過不足なく造影剤を注入することが可能となる。
さらに,PACSやRISとの連携機能である“CE-Evidence-System”を紹介した。CE-Evidence-Systemは患者情報をRISから取得し,検査情報の一元管理を可能とした機能。RISから得た患者情報は自動的にプロトコールに反映される。過去の造影剤副作用情報や腎機能の情報,造影剤禁忌の情報などもコンソールに表示され,検査の適否の判断が容易になる。副作用情報などがある場合は,アラートの表示が出るため,見落としなどのミスがなくなる。検査者の業務効率の向上のみでなく,患者の安全性向上にも貢献する。
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● 操作性を高めリアルタイムに操作情報を確認できるシングルタイプアンギオグラフィ用造影剤注入装置「PRESSPRO GEO-150」
アンギオグラフィ用造影剤注入装置では,シングルタイプの「PRESS PRO」の後継機種である「PRESSPRO GEO-150」を新製品として展示した。
PRESSPRO GEO-150は,ユーザーインターフェイスを「DUAL SHOT GX7」などと統一し,定評のあるシンプルかつ直感的な操作性を実現した。また,インジェクタヘッドのディスプレイに視野角の広い有機ELディスプレイを採用し視認性を向上した。ディスプレイには残量のほか,操作や造影剤の注入速度・量などがリアルタイムに表示されるため,術者が指示した速度と量が装置に反映されているかどうかをコンソールを見なくても確認できる。
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● 1人での造影超音波検査を可能にする超音波用造影剤注入装置「SONAZOID SHOT」
新しい製品カテゴリとして音波検査造影剤であるソナゾイド(第一三共販売)専用の注入装置である「SONAZOID SHOT」を紹介した。SONAZOID SHOTは,フットスイッチでの注入操作が可能で,両手を使う超音波検査でも1人で造影検査が可能になる。また,ソナゾイドは撹拌後の分離が早く,十分な造影効果を得るためには検査直前の準備が必要だが,SONAZOID SHOTでは撹拌機能によって,造影剤をセットするだけでいつでも検査が可能になる。さらに,注入速度や量を設定できるため,効率的かつ再現性のある定量的な検査が可能となる。
会場では,第一三共ブースでもソナゾイドと並べてSONAZOID SHOTが展示されていた。
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● 造影剤注入装置メーカーとしての新しい試み「デジタルファントム」
ブースでは造影剤注入装置のほかにも,現在開発が進められている「デジタルファントム」(W.I.P.)についての紹介が行われた。根本杏林堂では造影剤注入装置の開発メーカーとして,広島大学と共同で造影剤のプロトコールに限らず,人体の中でのtime density curve(TDC)のシミュレーションに関する検討を行っている。今回紹介されたデジタルファントムでは,体重や身長,造影剤の種類,注入速度をセットすれば,データを基に造影剤の血流動態や実質での動態を表示することができる。研究用途だけでなく,人体内での造影剤の動態がわかっていけば新たな造影剤のプロトコールが生まれるとも期待されている。今後,この分野でも開発を進め,インジェクタとのコラボレーションを検討しているという。
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●お問い合わせ先
株式会社 根本杏林堂
住所:〒113-0033 東京都文京区本郷2-27-20
TEL:03-3818-3541
FAX:03-3818-3684
E-mail:info@nemoto-do.co.jp
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