2024-12-2
GE HealthCare(GEヘルスケア)ブース
GEヘルスケアは,ノースビルディングに広大な面積を確保。コーポレートカラーであるコンパッションパープルを基調にしたブースで陣取った。今回もRSNA向けのテーマを設けず,コーポレートパーパスである“Creating a world where healthcare has no limits(ヘルスケアの無限の可能性を追求し,より良い社会を実現する)”を掲げて,来場者を迎えた。このパーパスを実現するための技術として,GEヘルスケアが強化しているのが人工知能(AI)技術である。今回も約40の新たなプロダクトが発表されたが,AI技術を用いたものが多数ある。RSNA 2024初日12月1日11時30分からは,ディープラーニング(DL)によりMRIの高速撮像を可能にする「SONIC DL in 3D」(W.I.P.)を発表したほか,CTでもDLによる画像再構成技術「TrueFidelity DL Detail Cardiac」や,「TrueFidelity DL」と「True Enhance DL」を組み合わせた画質改善を紹介した。さらに,血管撮影装置では,コーンビームCTのメタルアーチファクトを低減する「CleaRecon DL」(W.I.P.)も披露した。モレキュラーイメージングにおいても,新型SPECT/CT「Aurora」(W.I.P.)に,撮像時間の短縮と画質改善に可能にする「Clarify DL」を搭載している。
GEヘルスケア・ジャパンの若林正基代表取締役社長兼CEOは,2023年にGEからGE HealthCareへと分社化以降,国・地域のニーズに応じた技術開発が進んでおり,特にAIの開発を強化していると説明。顧客のニーズを踏まえ,寄り添いながら,患者のケアパスを改善できるような技術を提供していきたいと述べた。また,若林氏は,GE HealthCareが日本市場を重視しており,日野工場への投資も積極的に行っていると強調。その上で,医療機関の課題を解決していくために,「コマンドセンター」の展開を進めるとともに,人材育成も強化するとアピールしていた。
なお,GEヘルスケア・ジャパンは12月1日夜に,シカゴ市内のウィリス・タワーでGE HealthCare Seminar 2024 Future of Radiologyを開催した。慶應義塾大学の陣崎雅弘氏が座長を務め,米国神経放射線学会医療政策委員会議長,保険償還経済委員のMelissa M. Chen, M.D.が米国におけるAIの保険償還について講演した。