2024-12-3
ディープラーニングを用いて造影剤の
アーチファクトを低減する「CleaRecon DL」(写真右)
GE HealthCare(GEヘルスケア・ジャパン)のX線関連では,血管撮影装置でのコーンビームCT(CBCT)用のアーチファクト低減画像再構成術「CleaRecon DL」(W.I.P.)と外科用CアームX線撮影装置「OEC 3D」の搭載される2つのアプリケーション「Spine Suite」と「Lung Suite」を紹介した。
「Image Guiding Solutions」のエリアで紹介したCleaRecon DLは,ディープラーニングを用いた画像処理技術で,血管撮影装置用ワークステーション「Advantage Workstation(AW)」に搭載されるアプリケーションで,CBCT撮影時に発生する造影剤に由来するアーチファクトを低減し,視認性の良い明瞭な画像を提供する。アーチファクトのある状態と除去した状態の画像を比較することも可能である。アーチファクトの低減技術は,コイルやクリップなどの金属アーチファクトに対する技術は他社にも存在するが,造影剤のアーチファクトを処理できるのがGEヘルスケアのアドバンテージだと言える。
「Surgical Imaging」のエリアでデモンストレーションを行ったSpine Suiteは,脊椎固定術などに使用するスクリューを自動で認識してナンバリングを行う。さらに,各ナンバーのスクリューにカーソルを合わせてクリックすると,コロナル画像,サジタル画像の中心線から位置が逸脱していないかを確認できる。また,Lung Suiteは,Lung Modeで撮影したCBCTの3D画像にターゲットを設定すると,透視画像にオーバーレイして表示させることができる。さらに,透視画像の動きに3D画像も追従するため,ターゲットの位置を視認しながら鉗子の操作を進めることが可能だ。Spine Suite,Lung Suiteいずれも手術時における装置の操作を効率化するだけでなく,手技の精度を高めるアプリケーションである。