2017-11-27
Hitachi Healthcareブース
RSNA 2017[1日目:11月26日]
Hitachi Healthcare(日立製作所)は今回,展示テーマに“Creating new value through innovation and digital technologies”を掲げた。これは,単なるモダリティの展示ではなく,イノベーションとデジタル技術によって,ラジオロジーに新しい価値の創造をめざすというビジョンを表したもので,展示はモダリティを主体にしつつも,AIやビッグデータなどのデジタル技術を活用した画像診断支援ソリューションにスポットを当て,新しい取り組み“DI×AI(Diagnostic Imaging with AI)”を来場者に紹介した。
展示エリアは,MRI,CT,超音波診断装置,粒子線治療システム,画像診断支援ソリューションの5つのエリアで構成。見通しの良いブースデザインにより,各エリアにアクセスしやすくなっている。
展示テーマの核となっている画像診断支援ソリューションでは,「肺がん診断支援ソリューション」と「脳疾患診断支援ソリューション」(いずれもW.I.P.)を中心に,AIを活用した診断支援を紹介した。臨床データを基にしたRule-based knowledgeと機械学習のハイブリッド画像処理により,効率的で高精度な診断支援をめざし,開発が進められている。
MRIは,1.5T超電導MRIシステム「ECHELON Smart」がRSNA初展示となった(主に北米以外で販売)。静音化,省エネ,高い設置性という3つの特徴を,欧州や南米,中東など世界各地から集まる来場者に向けてアピールした。また,先進のMRIアプリケーションの開発状況をモニタ展示で報告した。
CTは,64列/128スライス「SCENARIA EX edition」と,64列/128スライス,16列32スライスの「Supria」シリーズを展示。SCENARIA EX editionは,テーブルを高速移動することで80mm範囲の頭部パーフュージョンを可能にする“シャトルスキャン”(オプション)や,サブトラクション精度を向上させる“軌道同期スキャン”などの新しい機能を中心に紹介した。
超音波診断装置は,放射線科向けのラインアップと循環器科など各領域向けのシステムを展示。放射線科向けのプレミアムモデル「ARIETTA 850」は,2〜22MHzの広帯域に対応する「CMUTリニア SML44 プローブ」との組み合わせにより,全身領域で高画質を得られることを紹介した。また,循環器領域向けのハイエンド装置「LISENDO 880」は,3D経食道心エコープローブ「MXS2ESLLプローブ」とともに展示した。
模型や映像で展示を行った粒子線治療システムは,北海道大学と共同研究を行った独自技術“動体追跡粒子線がん治療技術”の紹介や,治療施設のニーズに合わせたシステムの提案を行った。