2013-4-26
根本杏林堂ブース
白を基調とした根本杏林堂のブースでは,“根本コンセプト”に基づいて開発された造影剤注入器を中心に展示が行われた。根本コンセプトとは,「確かな造影効果」「効果時間のコントロール」「高い診断能」「再現性」といった造影剤注入器が果たすべき役割のことであり,壁面に設置された多面ディスプレイでは,根本コンセプトを紹介する映像が流された。
CT用の造影剤注入装置として,5月発売予定の新製品であるシングルタイプの「Smart Shot」と,高機能なデュアルタイプの「DUALSHOT GX7」を展示。アンギオ用ではデュアルタイプの血管造影剤注入装置「PRESS DUO」を紹介した。またブースの一角には,コントロールパネルを配置したカフェテリア風のコーナーを設け,操作シミュレーションや,昨年からDUALSHOT GX7に搭載されている新しい造影手法“TBT法”の紹介を行った。(4月14日取材)
●コンパクトなパネル,視認性の高いユーザーインターフェイスを採用したシングルタイプCT用造影剤注入装置「Smart Shot」を発表
16列相当のCT向けのスタンダードな造影剤注入装置「A-60」の後継機として,CT用シングルタイプ造影剤注入装置「Smart Shot」が初めて展示された。Smart Shotは,上位機種であるCT用造影剤注入装置「DUALSHOT GX7」から,シンプルで視認性の高いユーザーインターフェイスを受け継ぎ,直感的で容易な設定操作を可能にした。部位別の登録ができるため,モニタに表示された人体モデルから部位を選択するだけで,最適な注入条件を簡単に設定できる。
CTの操作室には,CTのコンソールやビューワなど多くのモニタが設置されるため,Smart Shotのコントロールパネルはコンパクトなデザインを採用し,省スペース化を実現した。
●シンプルな操作性と高機能を両立したデュアルタイプCT用造影剤注入装置「DUALSHOT GX7」
主に64列以上のCT装置で使用されるデュアルタイプのCT用造影剤注入装置「DUALSHOT GX7」は,前の世代の装置のユーザーインターフェイスを見直し,わかりやすく,簡単な操作性を実現した。実際に検査で使用するボタンだけを前面に表示し,日常の造影検査を確実に,スピーディに実施できるようにした。
プロトコールにおいては,従来から搭載していた時間固定法や体重法などに加え,乳幼児に特化したソフトウエアを搭載した。成人の場合は,体重1kgあたりでの造影剤量の設定が行われるが,体重の少ない乳幼児ではより正確に造影剤量を設定する必要があるため,体重0.1kgあたりまでの細かい設定ができるようになっている。注入量も,従来は1cc単位での設定だったものが,乳幼児のモードでは0.1cc単位で設定でき,根本コンセプトである適正な造影検査が可能となる。さらに,昨2012年からは,新しいプロトコールである“TBT法”も搭載されている。
また,ICタグ機能を備えており,ICタグ付きのシリンジは載せ替えるだけで造影剤のヨード量がコントロールパネルに表示される。検査ごとの条件入力の手間を省くことができるとともに,シリンジの載せ間違いや選択ミスなどのヒューマンエラーを防ぐことができる。
オプションとして,任意に造影剤と生理食塩水を切り替えるスイッチがあり,これを活用することで,最適な造影効果の画像を得ることができる。
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●高い臨床的価値を持つデュアルタイプのアンギオ用造影剤注入装置「PRESS DUO」
CTAPやCTHAなどのインターベンションや,近年増加している頸動脈ステントや頭部ステントの内腔評価のためのCTライクイメージングなど,造影剤を希釈する必要がある検査を行う施設からのニーズが高まりつつあるデュアルタイプのPRESS DUO。造影剤と生理食塩水の2本のシリンジを載せることで,コントロールパネルでの設定だけで任意の希釈濃度の造影剤を作ることができるため,従来は手作業で行っていた,造影剤の希釈や載せ替えといった作業が,PRESS DUO1台ですべて可能となる。希釈濃度の設定は,設定画面で濃度を示すバーを動かす直感的な調整や,数字の入力などで容易に行える。
最近では,通常の血管撮影室だけでなく,ハイブリッドオペ室に血管撮影装置を設置するケースも増えてきていることから,そのような施設への導入が増えているという。オペ室では,とくに清潔であることが重視されるため,つなぎ替えにより不潔となるリスクを回避するために,載せ替えの必要のないPRESS DUOが採用されている。濃度設定は1%単位での設定が可能で,検査内容や患者の状態に合わせて,その都度設定を変更することで,適切な造影を可能とする。
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お問い合わせ先:
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