RSNA2018 シーメンス - テーマ
2つのクラウド型AIサービスや新型MRI3台など“We enable you to deliver high-value care”展示テーマを象徴する技術力をアピール
2018-11-28
Siemens Healthineersブース
RSNA 2018[2日目:11月26日]
サウスビルディング(ホールA)に陣取ったSiemens Healthineers(シーメンス)は,展示テーマに“We enable you to deliver high-value care”を掲げた。そして,“Expanding precision medicine(プレシジョンメディシンの拡充)”“Transforming care delivery(医療サービス提供の変革)”“Improving patient experience(患者満足度の向上)”の3つのコンセプトの下,価値ある患者ケアにつながるデジタル技術とそれを搭載した製品・サービスを来場者に披露した。幅広いジャンルの製品・サービスを手がけるシーメンスの中でも,今回特に力を入れてPRしていたのが人工知能(AI)である。同社は,2016年にIBMと提携して,同社の「Watson」の医療分野での応用に向けた研究開発を行うなど,AIを重要な技術と位置づけ,製品への搭載などを進めてきた。前回のRSNAでは,AIをベースにしたCT検査における自動ポジショニング技術である“FAST 3D Camera”を発表したが,今回のRSNAでは,さらにAIの製品・サービスへの実装を進めた形となった。同社がAIサービスとして発表したのは,“AI-Rad Companion”と“AI-Pathway Companion”の2サービス(いずれもFDA未承認,日本国内薬機法未承認)。AI-Rad Companionは胸部CTにおける病変の検出だけでなく,心臓のセグメンテーションなども行い,解析結果をユーザーに返す。一度に複数の解析をし,そのデータはベンダーを問わず利用できる“マルチオーガン”“マルチベンダー”“マルチリーディング”のサービスである。一方,AI-Pathway Companionは,画像だけでなく電子カルテや病理検査システムなどの部門システムの情報を組み合わせて,診断から治療までトータルでのデシジョンサポートを行うサービス。AIの解析結果をブラックボックス化せず,Aiが結果を示すまでの流れを確認できる。
もちろん,シーメンスはAIだけでなくハードウエア開発にも力を入れている。今回,MRIは3製品が新製品として登場した。3T MRIの「MAGNETOM Lumina」,1.5T MRI「MAGNETOM Altea」(共にFDA未承認,日本国内薬機法未承認),同じく1.5T MRI「MAGNETOM Sola」(日本国内薬機法未承認)は,それぞれ“月”“星”“太陽”から名をとられた。プレミアムクラスのMAGNETOM SolaはECRですでに発表ずみだが,MAGNETOM LuminaとMAGNETOM Alteaは,RSNAがワールドプレミアの場となった。
このほかにも,前回は参考展示だった半導体検出器搭載PET/CT「Biograph Vision」,プレミアムクラスの超音波診断装置「ACUSON Sequoia」が新製品として大々的に紹介された。