RSNA2018 シーメンス - CT
AIによるワークフローや画質の向上,効率的かつ高精度な診断につながるソリューションをPR
2018-11-29
“FAST 3D Camera”は「SOMATOM Force」にも対応
RSNA 2018 CT
Siemens Healthineers(シーメンス)のCTコーナーでは,AIによる検査・診断のワークフローや画質の向上,また,「teamplay」 のAIサービスとして提供される予定の「AI-Rad Companion」(FDA未承認,日本国内薬機法未承認)による効率的で高精度な診断を支援につながるソリューションが紹介された。装置の実機展示としては,ハイエンドクラスの「SOMATOM Force」とタブレットでの操作が可能な「SOMATOM go.Top」が展示された。
前回のRSNAでそのユニークな機能が注目された“FAST 3D Camera”が,新たにDual Source CTの2機種「SOMATOM Force」と「SOMATOM Drive」にも対応したことがアナウンスされた。もちろん,ブース内に展示されたSOMATOM ForceにもFAST 3D Cameraが組み合わされている。FAST 3D Cameraは,柱に支えられたカメラユニットが寝台を見下ろすように配置され,被検者を撮影するとともに赤外線センサで被検者の体格をスキャンし,AIによりアイソセンターで撮影できるよう自動的にポジショニングを行う。これにより,高精度の撮影を可能にして,画像の高画質化と被ばくの最適化も図れる。また,ポジショニング不良による再撮影をなくし,検査のスループット向上にも寄与する。
FAST 3D CameraのようなAI技術は,シーメンスのCTに多く用いられており,現在およそ40のアプリケーションがある。SOMATOM go.Topのタブレット型コンソールで検査画像のMPR画像が自在に扱えるのも,AIにより解剖学的認識を行い,位置ズレなどを補正して自動的に再構成を行うためである。なお,SOMATOM go.Topは2018年4月に日本でも発表された128スライス検出器搭載のモバイルワークフローCTで,タブレット型コンソールを採用している。国内外で大きな反響があり,日本国内では製鉄記念広畑病院でアジア1号機が稼働している。
AI-Rad Companionによる胸部CTの診断支援も注目を集めた。teamplayを介して,データをクラウド上に送信すると,肺の結節や陰影を検出するだけでなく,心臓・冠動脈の解析も行い,その結果を「syngo.via」やPACSで参照できる。なお,syngo.viaは,“Cinematic VRT”の処理速度向上などの改良点が紹介された。