RSNA2018 シーメンス - 核医学
空間・時間分解能が最高レベルの半導体検出器搭載PET/CT「Biograph Vision」がRSNAデビュー
2018-11-29
シーメンス初の半導体検出器搭載PET/CT
「Biograph Vision」
RSNA 2018 核医学
Siemens Healthineers(シーメンス)の核医学コーナーでは,前回参考出品された「Biograph Vision」が製品版となって登場した。日本国内では2018年11月1日に正式発表されている。Biograph Visionは高画質,効率性,被検者に優しい検査を高い次元で実現することをめざして開発された同社初のsilicon photo multiplier(SiPM)半導体検出器搭載のPET/CTである。
半導体検出器搭載装置としては後発となるが,その分,ハードウエアのスペックは先行機種を大きく上回っている。クリスタルは,高空間分解能の画像を得るために重要な,3.2mm×3.2mmというサイズを実現している。また,TOF時間分解能は最高レベルの214psを達成。超高速での信号処理が可能なため,大幅にノイズを低減。TOF-PETの画質を表す指標であるTOFゲインは,従来装置の6.2倍向上している。
また,1プロトコールで複数の撮像を行うために速度可変し寝台を連続して移動させる独自技術“FlowMotion”を搭載しており,高スループットの検査を可能にしている。さらに,FlowMotionの重要な技術である寝台のリニアモーター駆動は,振動がないため被検者にとって優しい検査にもつながっている。また,開口径が78cmというワイドボア,長さが132cmのショートガントリ設計も,被検者の負担や不安を軽減する。