画像とITの医療情報ポータルサイト

2017-5-10

リマージュジャパンブース

リマージュジャパンは，PDIに準拠した医療画像などの情報提供用光ディスク（CD/DVD）の作成システムである「MDSシリーズ」のラインアップを中心に展示を構成した。リマージュジャパンでは，増え続ける医療用データディスク作成のニーズに応えるべくラインアップを強化しており，昨年のITEM2016では，低価格モデルの「MDS 3410」と，上位機種の「Catalyst MDS-6000N」を新たに追加した。今回のITEM2017では，最上位機種として流通最大手のAmazon社などエンターテイメント業界で導入されている「Producer MDS-8200N」を投入し初出展した。Producer MDS-8200Nは，24時間365日の稼働に対応する高い信頼性から，大学病院や大規模健診施設への導入が期待される。そのほか，昨年に引き続き出展されたCatalyst MDS-6000Nや，ロングセラーモデルの「Professional MDS-5410N」が展示され，大学病院などの大規模医療施設から中小のクリニックまでを幅広くカバーする，豊富な製品ラインアップを紹介した。

●連続400枚のディスク作成が可能な「Producer MDS-8200N」

Producer MDS-8200Nは，優れた耐久性を備え，大量かつ連続のディスク作成が可能なハイエンドモデルで，AmazonではDVD商品の作成にProducer MDS-8200Nを数十台導入し24時間体制で対応している。
4機のレコーダーと，100枚のストックが可能なディスクビンを4つ備え，600dpiの高画質を維持しつつ連続400枚のディスク作成を可能とする。また，耐久性に優れた独自設計のロボットアームにより，安定したディスク搬送を長時間にわたって実現する。さらに，オプションでBlu-ray Discの作成にも対応する。
医療用途では，紹介患者の多い大学病院や，1日に500件以上の処理を行うようなPETセンターなどの大規模健診施設でのニーズが考えられる。三重大学ではProfessional MDS-5410Nが5台，九州大学では7台導入されているが，複数台のProfessional MDS-5410Nを利用している施設のワークフローをProducer MDS-8200Nでカバーするような運用が考えられる。
これまでディスク作成システムは院内でのスペースをとらないコンパクトさが求められる傾向が強かったが，大規模施設ではスキャンセンターなど専用部署が設置されるケースが増えており，ディスク作成システムにもより高い性能が求められている。リマージュジャパンでは，今後，大規模医療施設を中心に，従来製品からの置き換えを推進する予定だ。

高耐久・高出力の「Producer MDS-8200N」	「Producer MDS-8200N」の内部は， LEDによるライトアップが可能
4機のレコーダードライブを搭載	100枚×4機のディスクビンを備え，400枚の連続作成に対応   耐久性に優れたロボットアーム

●耐久性と書き込み性能を両立した「Catalyst MDS-6000N」

Catalyst MDS-6000Nは，昨年のITEM2016で医療向けのハイエンドクラスの新製品として発表したもので，位置づけとしてはProducer MDS-8200NとProfessional MDS-5410Nの中間クラスになる。Producer MDS-8200Nを導入するまでの件数はない中小規模の医療施設や，Professional MDS-5410Nの置き換え需要を想定し，耐久性と書き込み性能の両立に加えて，Professional MDS-5410Nのようなコンパクトさを併せもつ機種として開発された。
2機のレコーダーと3機のディスクビンを備え，外部出力ディスクビンには50枚のPDIディスクをストックでき，スタッフが不在となる夜間の稼働にも適している。また，MDSのフラッグシップモデルのProducerシリーズをベースに，より大きく強固な筐体設計を採用して耐久性を向上した。さらに，プリンタを取り外すことが可能で，高品質な熱転写印刷ディスクカラープリンタ「Everest600」，低価格な単色プリンタの「PrismⅢ」を用途に合わせて選択できる。

使用するプリンタを選択できる 「Catalyst MDS-6000N」

「Catalyst MDS-6000N」内部

●全国600サイトでの導入実績を有する「Professional MDS-5410N」

Professional MDS-5410Nは，医用画像ディスクの発行装置本体とPCを一体化した省スペース設計を採用し，全国600サイト以上で稼働するロングセラーモデルである。PDIに準拠したディスクの作成，連続ディスク読み込み，50枚×3種類のディスクビン，熱転写レーベルによる高画質印刷などを特長とする。
MDSシリーズのPDIソフトウエアは，PDIディスクの発行，院内サーバからのDICOM Q/Rによる画像取得，他院からのCDインポートなどが行える。最大の特徴は，Webアプリケーションとして動作し，ネットワークに接続した端末からすべての機能をWebブラウザで利用できることだ。これによってライセンスの制限なく院内の各部署に端末を設置した運用が可能になる。また，データの書き込みだけでなく，WebブラウザでPDIソフトウエアを利用している端末のディスクドライブでのデータ読み込みに対応していることも特長だ。

Webブラウザで利用できる MDSのPDIソフトウエア
PC一体型で省スペース設計の 「Professional MDS-5410N」	「Professional MDS-5410N」内部