RSNA2019 フィリップス - テーマ
“value based care”を中心とした4つの価値の提供で世界的な医療課題の解決をめざす
2019-12-3
Philipsブース
RSNA 2019[2日目:12月2日]
Philips(フィリップス)は,前回のRSNA 2018に続き,展示テーマに“No bounds. Better healthcare.”(境界を取り去り,よりよい医療を)を掲げて来場者を迎えた。テーマに基づき,“value based care”を中心にフィリップスがめざしているものが「患者アウトカムの向上」「患者体験の向上」「医療従事者の満足度向上」「ケアコスト低減」の4つの価値である。今回も多数のモダリティやソリューションを出展しているが,それぞれの展示では4つの価値を踏まえた紹介が行われている。
また,ブースにはステージとプレゼンテーションスペースが設けられた。ステージでは,AIなど最新の話題や,value based care,4つの価値など,フィリップス全体の取り組みや方向性を紹介。一方,プレゼンテーションスペースでは臨床を切り口にした紹介が行われ,例えば,脳梗塞や肺がんの患者に対してはどのようなソリューションがあり,どのようにアプローチしていくのかといった見せ方で,来場者の関心を集めた。
フィリップスは2019年,Carestream Health(ケアストリーム)のヘルスケアITシステム(HCIS)事業を買収し,IoTプラットフォームのさらなる強化,デジタル化を強力に推し進めている。ブース構成にもその思いが現れており,ヘルスケアITを中心に,周囲に広がるようにモダリティやソリューションの展示エリアを配置し,ITでつながるこれからの医療を表現している。ヘルスケアITエリアでは旧ケアストリームのPACSとフィリップスのマルチモダリティワークステーション「IntelliSpace Portal」を組み合わせた展示や,AIを活用したソフトウエア(薬機法未承認)をアピールした。
ブース正面側には,日本でも2019年にリリースされた1.5T MR装置「Ingenia Ambition 1.5T」や,“Tube for Life”がコンセプトの128スライスCT「Incisive CT」を展示。Ingenia Ambition 1.5Tは,世界初の“ヘリウムフリーMRI”としてデビューしたが,すでに全世界で約50台が稼働している。さらに,新バージョンに実装可能な最新アプリケーションも多数紹介された。
また,ITEM 2019で展示されたIncisive CTは,RSNAでは初展示となった。高耐久なX線管球の搭載により,ダウンタイムなく,長期にわたって安定稼働が可能なことで,コスト低減に貢献することが紹介された。
このほか,X線システム,超音波,核医学などを“4つの価値”をベースにアピールした。