RSNA2019 GEヘルスケア - テーマ
“Edison AI Service”の“Edison Smart Devices”および“Edison Application”で実現する医療の効率化と生産向上を強くアピール
2019-12-4
GE Healthcareブース
RSNA 2019[2日目:12月2日]
GE Healthcare(GEヘルスケア)は今回,サウスビルディング(ホールA)に広大なブースを構え,前回から引き続き“Elevating Radiology”をテーマに掲げて来場者を迎え入れた。Elevating Radiologyには,「放射線医学をさらなる高みへ」といった意味が込められているが,さらなる高みに向かうには,医療の質を上げるだけでなく,医療機関経営の安定化も重要である。日本同様,米国でも医療機関の経営環境は厳しい状況にあるが,それを踏まえて,GEヘルスケアは,「医療の効率化」を図るソリューションを来場者に強くアピール。ブース内には,医療の効率化を実現する技術をプレゼンテーションする“Efficiency Center”を設けた。
医療の効率化を実現するための技術として,GEヘルスケアが最も注力しているのが,人工知能(AI)技術の“Edison”である。Edisonの基盤となる“Edison Platform”では,開発環境として“Edison AI Services”を構築し,世界各国の医療機関とのパートナーシップの下,AIアルゴリズムの研究開発を行っている。開発されたAIアルゴリズムは,ソフトウエア単体の“Edison Applications”とモダリティに実装する“Edison Smart Devices”がある。また,オープン戦略を進めるGEヘルスケアでは,ほかのAI企業にも開発キットを提供していく。さらにブース内では,MRIのアプリケーション“AIR Recon DL”(開発中,技術参考展示)や最新CT「Revolution Maxima」など,各カテゴリのモダリティやITシステム,サービスに,Edison Platformで開発されたアプリケーションが投入されていることを紹介した。Edisonのアプリケーションはすでに58点あり,RSNA 2019では,そのうちの18点を新技術として発表した。なお,GEヘルスケアは今回,AI Showcaseにも出展しており,そちらでもEdisonのPRを行った。
取材に対応したGEヘルスケア・ジャパン代表取締役社長兼CEOの多田荘一郎氏は,「医療の質の向上を図りながら効率化を図っていくのが,GEヘルスケアの戦略であり,RSNA 2019では,その戦略に即した製品・技術を数多く発表している」と述べた。さらに,多田社長は,「今後は疾患を基本として,診断から治療,その後のフォローアップに至るまでGEヘルスケアの製品・技術でカバーし,患者中心の医療に貢献したい」と言葉を並べた。その上で,多田社長は,Edisonやオープン戦略について触れ,「Edisonの開発キットにより,今後は各企業の強みを生かしたアプリケーションを開発してもらうなど,パートナーシップの下,質の高い医療,医療の効率化に向けて取り組んでいく」と日本のユーザーに向けてメッセージを送った。