◆ I & XI (Intervention & X-ray Imageing) |
外科用X線装置の新製品「OEC 9900 Elite」を発表 |
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I&XIブースでは,外科用X線装置の最上位機種「OEC 9900 Elite」,デジタルマンモグラフィ「Senographe DS LaVerite」,FPD搭載一般撮影装置「Definium8000」が展示された。 |
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●外科用X線装置「OEC 9900 Elite」
外科用X線装置に新たにOEC 9900 Eliteが登場した。従来のOEC 9800と同様,モバイルのCアーム装置としては唯一,電動でCアームが回転するのはもちろん,OEC 9900 Eliteでは,新たに血管撮影装置「Innova」シリーズに採用されている画像処理技術“ダイナミックレンジマネジメント(DRM)”が採用された。これは,骨や軟部組織,デバイスなど,画像情報を構成する複数の空間周波数成分を的確に処理する技術で,従来のI.I.装置やモバイル装置では成し得なかったレベルでの,血管やデバイスなどの視認性の向上を実現した。 また,心臓や脊椎など,撮影部位に応じた最適な条件を自動的に設定する“アナトミカル・プロファイル”機能を搭載。さらに,シリーズで初めて高輝度液晶モニタを搭載したほか,モニタを伸縮自在なアームに取りつけることで,固定ではなく前に引き出すことができるようになっているなど,術者の利便性が向上している。 |
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OEC 9900 Elite |
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●血管撮影装置「Innova」シリーズ
血管撮影装置は新たに,高画質,低被ばく,高い操作性を実現した「Innova 2100IQ Pro」(循環器用),「Innova 3100IQ Pro」(全身領域用),「Innova 4100IQ Pro」(腹部用)の3機種が登場した。新たに搭載された「StentViz」は,ステントのマーカーボールの2点間のガイドワイヤのすべての動きをトラッキングして,マーカーとガイドワイヤの加算平均を取ることで,マーカーボールだけでなく,ステントの非常に微細な構造まで的確に認識して高精細に抽出することができる。約30秒で本体での処理が可能であり,ワークステーションに画像を転送しなくても,術者がその場で画像を確認することができる。また,新しい被ばく低減技術として,「パーソナライズド・ドース」機能が搭載された。従来はX線量と画質のバランスの選択肢が少なかったが,パーソナライズド・ドース機能によって,ベッドサイドで術者自身が60通りの選択肢の中から,検査の目的や患者さんの状態などに応じて最適なX線量と画質のバランスを簡単に選べるようになった。 |
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●デジタルマンモグラフィ
「Senographe DS LaVerite」
マンモグラフィは今回,Japanの“J”をキーワードに,特に日本にフォーカスした新機能が中心に紹介された。Senographe DS LaVerite には以前から,乳房の厚さと圧迫の圧力,乳腺の密度などから自動的に適切な線量を計算する“Automatic Optimazation Parameter(AOP)”が搭載されているが,これに加えて新たに“AOP-J”が搭載された。これは,日本人のデンスブレストな乳房に特化したプログラムであり,より高画質が得られるようになった。また,ワークステーション「SenoAdvantage2.1」には,瞬時にコントラストを最適化できるPremium Viewの新機能として,“Premium View-J”が搭載された。ウインドウ幅やウインドウレベルが自動で調整されるほか,モニタ診断だけでなくフィルム診断にも対応可能なパラメータとなっている。 |
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Senographe DS LaVerite |
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●一般撮影装置「Definium8000」
FPD搭載一般撮影装置「Definium8000」が展示された。最大150cmの長尺撮影が可能な“オートイメージペースト”や,X線管の支持軸に採用されたモータによって自動でポジショニングを行うことができる“オートポジショニング”,高速で安定性のある1枚形成のFPDを最大限に生かした“デュアル・エナジー・サブトラクション”などのほか,オプションでトモシンセシス“Volume RAD”を搭載することができる。
なお,GE社は4月15日,デジタルX線一般撮影装置「Definium6000」について,コニカメディカルエムジー社が独占販売することで両社が合意したと発表した。これによりGE社は,さらなる中・小規模病院などを中心とする顧客層の拡大と販売網の強化をめざす。 |
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Definium8000 |
◆ Healthcare IT |
診断から画像配信までのトータルなワークフローを提供 |
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Healthcare ITでは,診断から画像配信までのトータルなワークフローを提供することをテーマに展示が行われた。
院内全体のフィルムレス化にあたっては,外来や病棟で画像やレポートをどのような形で見ていくかがカギとなる。そこでGE社では,いかにワークフローの効率化を図るかに重点を置いてシステム開発が進められているが,そのシステムの軸となるのが「Centricity iDIR」(セントリシティ・アイディアイアール)である。患者さんのID情報から,その患者さんがいつ,どのような検査を受け,どのようなレポートがあるかをサムネールで一覧表示することができる。以前は,医師が電子カルテなどからさまざまな情報を随時探し出さなければならなかったが,Centricity iDIRでは,患者IDによって過去や現在のDICOM画像はもちろん,病理の報告書や手書きカルテをスキャンしたPDFやJAPEGデータなどの患者履歴が一元管理されるため,サムネールをクリックするだけで簡単に必要な情報を見ることができる。これらの情報は,Webビューワ「Centricity Web」で参照可能である。また,新たに保存された情報は,自動的にCentricity iDIRのサムネールに追加される。 |
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Centricity iDIRで患者履歴をサムネール表示することができる。
Centricity Webで画像やレポートの情報を表示
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読影レポーティングシステム「Centricity i3」(セントリシティ・アイキューブ)では,患者さんの当日のレポートを選ぶと同時に,同一モダリティ,同一部位の過去レポートおよび,その患者さんがその日に行った検査の画像と同一モダリティ,同一部位の過去画像が同時に開くため,読影時に容易に過去比較読影を行うことができる。画面を分割して画像データ,検査の承諾書,レポートなどをすべて1画面に表示することもできる。 |
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Centricity i3では,読影時に容易に過去比較読影を行うことができる。 |
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このほか,循環器科のワークフローを飛躍的に向上する循環器統合ネットワークシステム「Centricity Cardiology XI2」(セントリシティ・カーディオロジー・エックスアイ・スクエア)が紹介された。 |
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Centricity Cardiology XI2 |