「研究用システムから臨床用システムへ」をコンセプトに開発された新しいワークステーション「AZE
Virtual Place Fujin」(写真中央)・「AZE Virtual
Place Raijin」(写真左)が中心となって展示された。従来よりもさらに日常の臨床現場に重点を置いて開発したことで,画像診断業務の一連の流れが効率化され,3D画像の臨床的価値を高める製品となっている。
具体的には4つの新機能が追加された。1つ目は比較読影機能。従来,過去画像との比較読影をするためには,画面を切りかえて呼び出さなければならなかったが,比較読影機能を搭載したことで,読影画面からダイレクトにサーバにアクセスして過去画像が呼び出せるようになった。2つ目はレポート機能。従来は限られた解析アプリケーションのみに対応していたが,3D,仮想内視鏡,マルチボリュームなどのすべてのアプリケーションに対応可能になった。また,画像の選択や登録も簡単で,所見入力後はキャプチャーした画像と所見がワンクリックでWordなどの形式で出力される。3つ目はクリアィンドウ。いくつかの決められたCT値に色をつける独自のカラーマッピング技術により,組織が性状の違いによって色分けされ,プラークの性状評価や腫瘍の識別などを容易に行うことができる。アキシャル,サジタル,コロナルの三断面だけでなくCurved
MPRにも反映できるため,冠動脈など血管の狭窄の状態をカラー表示することも可能だ。4つ目はVR+VR。MRAなどシリーズの異なる画像をつなぎ合わせて長尺表示することができる機能だ。このつなぎ合わせた画像は,新たなシリーズとしてDICOM保存することも可能になっている。
(取材協力:櫻井雅博さん 臨床応用技術部)