2017-11-24
メイン会場の様子
第37回医療情報学連合大会(第18回日本医療情報学会学術大会)が,2017年11月20日(月)〜23日(木)の4日間,大阪市のグランキューブ大阪(大阪国際会議場)で開催された。大会長は滋慶医療科学大学院大学の武田裕氏,大会役員として副大会長を大阪大学大学院医学系研究科の松村泰志氏,プログラム委員長を国立がん研究センター中央病院の三原直樹氏,実行委員長を大阪大学歯学部附属病院の玉川裕夫氏が務めた。テーマは『「医療情報学が紡ぐ「いのち・ヒト・夢」』。
21日に行われた開会式では,武田大会長が挨拶し「IoTやAIなどを中核とする第4の産業革命の進展は医療情報学にとっても追い風だが,飛行機は追い風の方が飛びにくいものであり,今一度,医療情報学の原点に戻って考える機会としたいと思い,少しアナログ的なテーマとした。また,日本から海外に向けた医療情報学の発信がさらに活発になることを期待して,国際医療情報学連盟(The International Medical Informatics Association :IMIA)の学会長であるクリス・レーマン氏(バンダービルト大学)を招聘し,特別講演をお願いしている。プログラムは,1日目はいのちを、2日目はヒトを、3日目は夢を基本的なコンセプトにして構成した。活発な論議を期待したい」と述べた。続いて学会長の東京大学の大江和彦氏が登壇し,「この学会が“連合大会”となっているのは,1980年に日本で開催されたMEDINFO80(医療情報科学国際会議)をきっかけとして,81年に医学・医療における情報学を横断的に討議する組織として10を超える学会が連合して発足したMEDINFO研究会がルーツとなっているからだ。83年に日本医療情報学会が設立され,2000年からはその学術大会となったことから,第37回と第18回が並記される形となっている。今回も18の学会や団体などの共同企画が行われ,領域を横断した議論を行うスタイルは変わっていない。連合大会が立ち上がった80年ごろは第2次AIブーム,そして37年経ち現在第3次のAIブームが到来していることは感慨深い」と述べた。
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プログラムは,大会長講演,学会長講演のほか,特別講演としてレーマン氏による「Dreaming of a better Health Care System: Use of Secondary Data」が行われた。大会企画シンポジウムとして「(いのち)医療情報が救ういのち〜リアルワールドデータからプレシジョンメディシンへ」「(ヒト)地域包括ケアを支える医療情報システムについて」「(夢)自然言語処理技術の最前線と医療応用の可能性」など6題,「電子カルテExpo2017〜他院の事例から学ぶ」が4セッション行われた。そのほか,各学会・団体と連携した企画として共同企画12,産官学連携企画,学会企画シンポジウム,公募企画(シンポジウム11,ワークショップ7)チュートリアル16,一般口演,ポスター展示,HyperDEMOなどが行われた。また,企業展示(イベントホール)には61社が出展したほか,10社が展示(ホスピタリティ)ルームを設けた。
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●問い合わせ先
JCMI37事務局
大阪大学大学院医学系研究科情報統合学講座(医療情報学)
TEL 06-6879-5900