2019-12-4
質量分析装置「MALDl-8020」(FDA未承認)
RSNA 2019 分析装置ほか
Shimadzu Medical Systems(島津製作所)では,分析計測技術と医用技術を融合し,予防・診断・治療・予後管理の幅広い分野で革新的な製品・サービスを創出する「アドバンスト・ヘルスケア」に重点を置いている。米国では,質量解析を用いた研究開発が積極的に行われており,RSNA2019では,質量分析装置「MALDl-8020」(FDA未承認)を中心に展示された。
同製品は,島津社の田中耕一シニアフェローが2002年のノーベル化学賞を受賞した理由となった「MALDI(マトリックス支援レーザー脱離イオン化法)」技術を用いた解析装置。タンパク質などの解析により,アルツハイマー型認知症などの疾患の早期診断につながることが期待される。現在は,FDA未承認のため研究用途のみでの使用となっているが,検査結果などの活用を経て,治療薬の開発にもつなげたい考えだ。
また,同社は単独でも人工知能(AI)開発に取り組んでおり,特に高速画像処理のノウハウという強みを生かしたアプローチを行っていることが紹介された。