2019-12-5
X線動画解析ワークステーション「KINOSIS」。
横隔膜の動きを自動認識し,グラフ表示することが可能
(左上。グラフは別画面で表示)。さらに,呼吸や血管の
拍動に伴う肺組織の動きをとらえ,表現できる。
RSNA 2019 X-ray
Konica Minolta Healthcare Americas, Inc.(コニカミノルタ)は,X線領域の展示の目玉として,現在FDAに申請中のデジタルX線動画撮影システムを紹介した。日本国内では,X線動画解析ワークステーション「KINOSIS」とワイヤレスDR「AeroDR fine」(米国での販売名「AeroDR HD」),島津社製の診断用一般X線撮影装置「RADspeed Pro」で構成されたシステムとして,2018年11月に提供を開始。COPDなどの呼吸器疾患を中心に活用されている。
KINOSISは,秒間15フレームのパルス照射を行い,コマ撮りした画像を連続表示することで動画を作成する。また,横隔膜などの構造物の動きを数値化し,グラフ表示させることが可能である。動きの定量化により,疾患の症状や機能評価に新たな指標をもたらすことが期待される。米国では,ワークステーション単体ではすでにFDA承認を取得。さらに,2015年に買収したViztek社のUアーム型X線撮影装置「KDR AU System」やAeroDR HDと組み合わせたX線動画撮影システムとしてFDAに申請中で,主に整形外科領域で展開していく。
そのほかに,足部用X線撮影装置や動物用X線撮影装置なども展示され,充実したラインアップがアピールされた。足部用X線撮影装置はViztek社の子会社であった20/20 Imaging社が米国でクリニック向けに展開しているもので,10インチ×10インチのAeroDR(この場合の製品名は「MOMENTUM DR」)を搭載している。また欧米では,撮影室全体をプランニングした上で装置を導入するケースが多く,コニカミノルタでは,AeroDRを核に新たなソフトウエアを搭載し,幅広いポートフォリオを整え,展開していく。