2019-12-5
クラウドPACSソリューション「Exa Platform」
(日本未展開)
RSNA 2019 ヘルスケアIT
Konica Minolta Healthcare Americas, Inc.(コニカミノルタ)のヘルスケアITでは,クラウドPACSソリューション「Exa Platform」(日本未展開)のほか,近年グループに加わった企業を含む,社内外の製品やソリューションを活用した付加価値サービスについて紹介した。
Exa Platformは,エンタープライズ・イメージング・ソリューションとして,複数の施設やセンター間の画像やデータの連携を可能にする。データをダウンロードしないゼロフットプリント方式を採用しており,ユーザーはブラウザでアクセスして画像を参照し,データをダウンロードする必要がないため,安全性が保たれる。米国では,中小規模のイメージングセンターを主なターゲットとして提供しているが,近年,個々のセンター単位での損益は厳しく,グループ化する流れがある。コニカミノルタでは,需要を見極め,ヘルスケアIT領域での成長につなげていきたいとの展望を持つ。また,米国にとどまらず,カナダやブラジル,タイなどのパイロット施設でExa Platformの試験導入を開始しており,米国を拠点にグローバルに展開する計画が紹介された。なお,同様のシステムとして,日本では「NEOVISTA I-PACSシリーズ」を展開している。
コニカミノルタは2017年に遺伝子検査会社Ambry Genetics社(カリフォルニア)や創薬支援企業Invicro社(ボストン)を買収。同社が蓄積する技術やデータとこれら2社の事業を活用した,付加価値の創造をめざしている。Ambry Genetics社では,遺伝子解析を基に,主に乳がんを対象としたリスク診断を行う「ケアプログラム」を展開しており,社内の遺伝子コンサルタントが診断後のフォローまで一貫して行うことを強みとしている。例えばそこに,コニカミノルタが持つ医療機関とのコネクションを活用し,シナジーを生み出すことなどが考えられる。
コニカミノルタでは,サービス事業は今後,同社の柱の一つになると考えており,社内外の製品を活用した事業の開発や付加価値の創出に取り組んでいる。ブースでは,産業分野で遠隔作業支援などに用いられている「スマートグラス」(コニカミノルタ社製)が参考展示として紹介された。