2019-12-4
「Revolution Maxima」は“Edison Platform”の
AIアルゴリズムで生産性を向上
RSNA 2019 CT
GE Healthcare(GEヘルスケア)は,人工知能(AI)のブランドである“Edison”の技術を搭載した製品や技術,アプリケーションを数多く紹介したが,CTにおいても“Edison Platform”で開発されたAIアルゴリズムを採用した「Revolution Maxima」を発表した。同機種は,日本では2019年10月に先行して販売が開始されている。
Revolution Maximaで最も特徴的なのは,寝台の上部にAI Deep Learning 3Dカメラユニットを配置したことである。実際の検査では,ガントリサイドに装備される液晶パネルで患者・プロトコール選択を行うことで,AI Deep Learning 3Dカメラが被検者や体厚など体格情報を取得し,AIアルゴリズム解析により選択したプロトコールの基準点を自動認識し,被検者を正確にアイソセンターへポジショニンクする。これによって,従来ではポジショニングのズレにより生じていた画像の劣化の抑制や,過大なX線照射を軽減することによる被ばく低減が可能となる。また,検査のスループットが大幅に向上しワークフローの改善を図れる。なお,Revolution Maximaは,最新鋭の液体ベアリングX線管球や焦点指向型のフルデジタル“Clarity” 検出器を搭載した128 スライスCTで,ソフトウエアとして被ばく低減に有用な逐次近似応用画像再構成法”ASiR-V”や金属アーチファクト低減アルゴリズム”Smart MAR”を標準登載し幅広い臨床的ニーズに対応する。
また,Edison Platformの技術としては,前回のRSNA 2018で発表された“TrueFidelity CT Images”も紹介していた。ディープラーニングによりノイズを除去する画像再構成技術である。従来のIR法では画像に違和感を感じる医師が多かったが,FBP法で撮影した高品質の画像を教師画像に学習しているTrueFidelity CT Imagesでは自然な画像に仕上がる。このTrueFidelity CT Imagesを適用することで,被ばく線量を引き下げて撮影を行える。
このほかに,ハードウエアとして,研究用に開発された「Revolution Apex」(薬機法未承認)も展示された。1300mAのハイパワーX線管球“Quantix160 Tube”を採用しており,160mmのワイドカバレッジを実現している。また,ソフトウエアとして,ユーザーのニーズに応じたアプリケーションを常に最新の状態で使用できる“Smart Subscription”もPRされた。