2021-5-7
イーメディカル東京ブース
イーメディカル東京と東京計器アビエーションは,「MRI室をはじめとした検査室等の安全・安心な検査・処置環境をサポート」をコンセプトに共同展示を行った。医用機器販売などを手がけるイーメディカル東京とMRIシールドルームの開発・提供などを行う東京計器アビエーションは,共同でMRI検査室用磁性体センサーや磁場警報器などの開発・販売を行っている。ITEM2021では,磁性体センサー「MagfhyⅡ(マグフィーⅡ)」や国内MRI照明の多くのシェアを占める電磁波ノイズ低減LED照明「mag luminance(マグルミナンス)」シリーズ,検査室向けのノイズ低減高輝度LED照明「Cate-X(カテックス)」など,両社が展開する製品群を紹介。施設の運用に合わせた,安全性の高いMRI検査環境の構築を実現するラインアップがPRされた。
●確実な検知で吸着事故を防ぐ磁性体センサー「MagfhyⅡ」
磁性体センサー「MagfhyⅡ」は,スリムデザインの2本のポールから成る。MRI室の入り口前に設置し,ポールの内部に設置されたセンサーが磁性体を検知すると,上部に設置されたランプと音声アナウンスで注意を促し,吸着事故を防ぐ。ポールの間の距離は1.5m程度まであけることが可能で,施設の運用に応じて感度を調整できる。
また,小さな磁性体は,ポール付近に設置したマットの上で一回転することでより精細に検知が可能である。MagfhyⅡには,磁性体の移動方向や小さな磁性体を検知するベクトル検知能力(特許取得)や環境ノイズ抑制機能などが搭載され,誤警報を減らし,かつより確実な検知を行うことが可能である。さらに,MRI検査室に対応した非磁性体の車椅子やストレッチャー,点滴スタンドなども展開している。
●吸着事故原因の大半を占める「うっかりミス」をなくす小型強磁場警報器「MAG WATCHER」
小型の強磁場警報器「MAG WATCHER」と「MAG WATCHER Plus」も展示された。高感度センサーにより3軸同時測定が可能で,小型であるにもかかわらず高精度な検出を実現した。スタッフが身につけるほか,MRI検査室持ち込み禁止用品に装着する,MRI室内で使用する弱磁性体機器に装着し,強磁場への持ち込みを防ぐなどの運用により,「うっかりミス」による吸着事故を防ぐ。MAG WATCHERを改良したMAG WATCHER Plusは検知範囲が広がり,さらに4桁LCD表示で簡易テスラメータとしても使用可能である。
●多彩なMRI検査室向けLED照明ラインアップをアピール
電磁波ノイズ低減LED照明「mag luminance」シリーズは,電源装置を別置することでノイズによる障害をなくし,MRI検査室内への設置が実現したLED照明。照明のLED化の流れを受け,現在,年間200件以上の施設に採用されている。電源装置1台に対して複数台の接続が可能で,イニシャルコストを低減するほか,消費電力も低コストに抑える。また,非磁性体仕様のため,吸着事故のリスクを減少するのもポイントである。事前に要望があれば,色温度を3段階(3000K,4000K,5000K)の中から設定できるほか,全タイプで0〜100調光可能で,使用状況に応じて調整できる。
施設の要望に応えるべく,ストレート直付けを始めとする多くのラインアップを揃えている。間接照明のブラケットは,従来の三角形に加え四角などの新たな形状の開発も進められている。一部を高照明で照らすスポットタイプは,穿刺などの細かい作業に使用することを想定している。また,天井埋め込み型のダウンライトは天井に凸凹をつくらない。加えて,最新のラインアップとして2019年4月に発売された非常用LED照明「EDLJ-130A」は電池内蔵型で,通常は電源装置から充電されているが,ノイズ障害が発生しないよう工夫が施されており,すでに100以上の施設で導入されている。
●MRI室以外の検査環境向け製品も展開
高輝度LED照明「Cate-X」は高輝度LED素子を採用した低ノイズ型照明で,ME機器に影響しにくいため,循環器X線検査室やIVR-CT室などさまざまな検査環境に対応する。1万2000lm以上の光束量が得られ,細かな手技に対応した環境を提供する。また,0〜100%の範囲で明るさの調節が可能である。薄型かつストレート埋め込み型で天井レールの枠内に設置可能で,アンギオ室などへの設置も有用であり,今後,積極的に展開していきたいとしている。
●お問い合わせ先
社名:株式会社イーメディカル東京
住所:東京都中央区銀座7丁目15-5(共同ビル2階)
TEL:03-3542-3588
URL:https://www.emedicaltokyo.co.jp/