ITEM2015 イーメディカル東京 ブースレポート
新製品のMagfhyⅡとmag luminanceを中心に展示し,MRI室の安全な運用を提案
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2015-4-24
イーメディカル東京ブース
イーメディカル東京は,「MRI室の安全な運用」をテーマに,新製品のポール型磁性体センサー「MagfhyⅡ」と電磁場低減LEDライト「mag luminance」を中心に展示を行った。ブースをあえて2つに分かれたデザインとし,一方にMagfhyⅡ,もう一方にmag luminanceを展示することで,両方の製品を来場者に強くアピールした。(4月18日取材)
●大幅なスリム化と新技術の搭載によりアップグレードしたMagfhyⅡ
今秋発売が予定されているポール型磁性体センサーMagfhyⅡは,従来の「Magfhy」の4本柱から2本柱の構成になったことで,奥行きが約60cmから18cmへと大幅なスリム化が図られたほか,“ベクトル検知”“環境ノイズ抑制機能”という2つの新機能,および表示ランプが新たに搭載された。
ベクトル検知は,磁場変化の大きさと磁性体の移動方向を検知するよう磁気センサーを配置して,MRI室に入るものと出ていくものを区別する技術で,移動方向によって検知感度および警告音と表示ランプの色を変えることでMRI室のスタッフがその違いを区別できるようになっている。センサーは磁性体の大きさによって3種類あり,ハサミなどの小さな磁性体も検知できるほか,それぞれ警告音を変えるといった同製品独自の工夫が凝らされている。また,環境ノイズ抑制機能により,MRI室の扉や病院の外を走る車など検知不要な環境ノイズを抑制して,ポールの間を通過する磁性体だけを検知するため,誤警報の低減に貢献する(ベクトル検知は特許出願中)。
ポール上部の表示ランプの色は,青,黄,赤の3種類で,赤が最も危険なもの,黄色は小さな磁性体であることを表す。また,ポールの内側にある3か所の赤いランプにより磁性体の位置が確認できるなど,誰にでもわかりやすい表示となっている。
また,オプションの外部モニタを取り付ければ,体内金属など,検知はするが警告音は鳴らないような金属の存在も確認できるため,MRI検査におけるさらなる安全性の向上に貢献する。
MagfhyおよびMagfhyⅡは唯一の国産磁性体センサーであり,保守の面でもメリットが大きい。
そのほか,警告音の鳴らない非磁性体車いすも同時にアピールされた。
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●吸着事故の原因となる電気交換の頻度を大幅に低減するmag luminance
MRI室用の電磁波低減LEDライトmag luminanceは,電源別置型の照明器具で,電源BOXをMRI室外に設置し,MRI室内に直流電流の電気コードを引くことで,MR画像に影響を与える電磁波ノイズの発生を大幅に低減している。1台の電源ボックスで,ストレートタイプは最大4灯,ダウンライトは最大6灯までまかなうことができる。また,mag luminance にはこれまで,ダウンライトが2種類とストレートの埋め込みタイプが1種類あったが,今回新たにブラケットタイプとストレートの直付けタイプが登場した。これにより,従来はMRI室の新設や装置の更新時に天井に埋め込む形で設置されていたが,既存のMRI室にもより容易に設置が可能となった。
mag luminanceは無段階での調光・調色も可能。寿命は約4万時間であり,1日平均8時間使用しても約13年間交換不要となる。通常の蛍光灯は磁場の影響により,吸着事故の危険を伴う交換作業を年3回程度行う必要があるが,mag luminanceであれば次回のMRI装置更新まで交換不要,もしくは途中で1回の交換ですむため,安全性の向上にも大きく貢献する。
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●磁石への過剰な接近を警告する「MAG WATCHER」「MAG WATCHER PLUS」
世界最小・最軽量(2013年4月現在)の強磁場警報器MAG WATCHERは,磁石に近づくと音と光で警告を発する装置で,通常のタイプと磁場強度が数字で表示されるMAG WATCHER PLUSの2種類がある(特許出願中)。MRI室内に持ち込まざるを得ない点滴台やパルスオキシメータなどに吊したり,普段MRI室に立ち入ることの少ない清掃スタッフなどが身につけることで吸着事故の防止に役立てることができる。また,手術室にMRIが設置されているケースでは,MRI対応・非対応の器具が混在しているため,安全性の向上を目的にMAG WATCHERが導入されることもあるほか,院内のMRI安全教育に活用したり,MAG WATCHER PLUSで新たに追加された“磁場積算機能”により,MRI室スタッフの磁場積算量管理にも役立つなど,さまざまな役割が期待される。
警告音は磁場強度に応じて変化するほか,検知する磁場強度は出荷時には0.3mTに設定されているが,施設ごとに変更することもできる。
また,充電はPCにUSBで接続して行うことも可能なほか,一度に10台まで同時に充電可能な専用充電器のMAG STATIONも用意されている。
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●お問い合わせ先
株式会社イーメディカル東京
住所:東京都中央区銀座7丁目15-5 共同ビル2階
TEL:03-3542-3588
URL:http://www.emedicaltokyo.co.jp
東京計器アビエーション株式会社
住所:埼玉県飯能市美杉台2-1-1
TEL:042-971-6606
URL:http://www.tokyo-keiki.co.jp/tka