2019-5-8
イーメディカル東京ブース
イーメディカル東京は,誤警報を防止する抑制機能を搭載したMRI室用磁性体センサー「Magfhy II(マグフィー II)」,MRI室や血管造影室で有用なLED照明「mag luminance(マグルミナンス)」シリーズなどを展示。磁性体センサーやLED照明を施設の空間,設備に応じて整備することの重要性と安全なMRI検査の運用の大切さをアピールした。
●MRI検査の安全を実現する磁性体センサー「Magfhy II」
Magfhy IIは,MRI室用の磁性体センサーで,重大な吸着事故のリスクを低減する。MRI検査室の入口でMRIに吸着する可能性のある磁性体だけを高精度に検知し,表示灯と音声で警告する。コンパクトな2本支柱のゲート型のデザインで,狭いMRI前室にも設置できるだけでなく,支柱間隔が内寸1550mmまで対応できることで,ストレッチャーの出入りなどを妨げない。表示灯は支柱上部に設置され,青・黄・赤の3色ランプで状態を表示する。チャイム音と日本語音声での注意喚起することで,医療スタッフや被検者へわかりやすく警告する。どちらかの支柱側にスクリーニングマットを配置して被検者がMRI室へ入室前にマット上で1回転することで,小さな磁性体金属をもれなく検知することが可能である。
従来の磁性体センサーの問題点として,MRI前室に近接するドアやロッカーの開閉,駐車場の自動車,前室を通過するだけの物体といったMRIの吸着事故とは無関係の磁性体などの環境ノイズを検知してしまうことが挙げられる。そこで,Magfhy IIは,2本の支柱に超高感度磁気インピーダンスセンサーを内蔵させ,そのセンサーに「大きさ」×「方向」=「ベクトル」の演算によって測定する「ベクトル検知」を採用した。これにより,検知不要な環境ノイズの抑制を可能にしながら,ハサミなどの小さな磁性体を検知することができる。設置場所の環境ノイズを専用アプリケーションで計測して,施設内の状況に応じた適切な感度を設定。ベクトル検知方式と環境ノイズ抑制機能により演算処理することで,MRI室へ入ろうとする磁性体のみを検知しながら誤警報を低減する。
●施設に応じたデモンストレーションやサイトコンサルティングをアピール
イーメディカル東京では,安全・安心なMRI検査環境の確保のために,さまざまな取り組みを行っている。
MRI検査では,施設ごとの設置条件など柔軟に対応しながらも,高い安全性を確保した検査環境の構築が重要であるが,誤警報の頻発などが原因となって磁性体センサーが使用されていないケースもある。そこで,吸着事故防止のためには磁性体センサーを最大限に活用していく必要があるとして,ブース内での実機のデモンストレーションだけではなく,個々の施設にとっての最適なセンサー感度設定を体感してもらうように来場者に提案した。施設でデモンストレーションを行い,MRI室周辺に検知不要の環境ノイズの程度,誤警報をどこまで低減できるかなどを実体験してもらう。ブース内でも,今後,磁性体センサーを最大限に活用しながら安全な検査を実施してもらえる運用環境の整備へのサポートを積極的に行っていくとアピールした。
また,MRI検査環境については,新規設計,リプレイス時の照明計画など施設のニーズに応じた提案を行っている。検査室内の照明や空調などの設備に関する具体的な相談をはじめ,医療スタッフ・患者の安全の確保とともに,より良いMRI検査の運用に向けたコンサルティングが可能。
●新たに非常灯が仲間入りしたLED照明「mag luminance」シリーズ
mag luminanceは,電磁波ノイズの発生を低減したLED照明シリーズ。低ノイズ・高輝度・高光束を実現し,調光が可能な照明器具で状況に応じた明るさに設定できる。既存のストレート直付け,ブラケット,スポット,ダウンライトの5タイプに加え,2019年3月より新たに非常用LED照明「EDLJ-130A」が発売された。
小型で高輝度のmag luminanceは,検査手技に応じた照明配置が可能で,MRI室だけではなく,電波シールド環境と光刺激測定用調光設備が必要な脳波室・筋電図室などでも有用である。
1台の電源装置でダウンライト・ブラケットタイプは最大6灯,ストレート直付タイプは最大4灯までを賄え,低コストと省スペースを両立する。
●高輝度LED照明「Cate-X(カテックス)」で安全な検査環境を提供
Cate-Xは,集光レンズ方式で低ノイズ・高演色LED照明で,血管造影室の照明として威力を発揮する。ME機器に影響しにくい低ノイズ電源を採用し,薄型のため天井走行レール内(下地鉄骨補強材内)に設置可能。器具サイズは826(幅)×166mm(奥行き)で,天井埋め込み寸法73mm(高さ)以上あれば設置ができる。
Ra90以上の高演色性を有するLED素子36個に集光用特殊レンズを組み合わせることで,1万2000lm以上の光束量が得られる。2本使用時には最大1万〜1万5000lxの高照度下でカテーテルテーブル面を照らし,無影灯に近い環境で,カテーテル手技の視認性を確保できる。0〜100%の範囲で調光調整ができ,カテーテル挿入後はモニタを視認するため,減光しながらチラツキのない照度を微調整するなど,医療従事者の求める明るさに調節できる。
ブースでは,Cate-Xの明るさを体験できるコーナーを設け,来場者に高演色・高輝度をアピールした。
●お問い合わせ先
社名:株式会社イーメディカル東京
住所:東京都中央区銀座7丁目15-5(共同ビル2階)
TEL:03-3542-3588
URL:http://www.emedicaltokyo.co.jp/