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ITEM2018 バルコ ブースレポート 製品のパフォーマンスを体験できる空間で,フルカラー対応のラインナップをアピール

2018-5-2

バルコブース

バルコブース

バルコは,マルチモダリティでの検査が普及し,画像診断モニタもマルチモダリティに対応した製品が求められている状況を踏まえ,ブース内すべてのディスプレイをフルカラー対応として展示を行った。
新製品としては,歯科画像表示用ディスプレイ「Dental 2MP Color」を展示したほか,品質管理と故障対応の新たなサービスを紹介した。
また,医用画像表示用ディスプレイ「Coronisシリーズ」のハイエンドモデルである「Coronis Uniti」やマンモグラフィ用画像表示ディスプレイ「Nio Color 5.8MP」などを,読影室に近い環境でディスプレイのパフォーマンスを体験できるダークルームで展示した。
このほか,手術室を模したサージカルルームを設け,非圧縮無遅延4K外科画像伝送ソリューション「Nexxis」のデモンストレーションが行われた。

読影室を模したダークルーム

読影室を模したダークルーム

 

 

●ドイツ規格協会の品質管理規格に適合した歯科画像表示用ディスプレイ「Dental 2MP Color」

ドイツ規格協会が発行している品質管理規格「DIN 6868-157」の歯科市場に適合するディスプレイの基準「room class 5 and 6」に準拠した歯科画像表示用ディスプレイ「Dental 2MP Color」は,2メガピクセル,キャリブレーション推奨輝度320cd/m2と,歯科画像表示用ディスプレイとしては高解像度,高輝度で画像を表示できる。また,キャリブレーションや測定試験に対応したフロントセンサーと,外光補正センサーにより,安定した画像表示を実現した。
液晶パネルは,アスペクト比16:9の23.6型カラーワイドフォーマットを採用し,歯科画像表示に最適なサイズだ。また,視野角特性に優れるIPS方式の液晶パネルのため,さまざまな角度からディスプレイを視認できる。
さらに,歯科画像表示用ディスプレイとしては初めてとなる前面保護カバー(低反射処理)を採用した。歯科診療室は,室内の照度が明るく,また治療中に唾液などが飛沫する場合があるが,前面保護カバーにより光の映り込みを抑えつつコントラストや鮮鋭度を高めることができるだけでなく,ベゼルと画面の段差がなくなることで清掃が容易になる。

ドイツ規格協会の品質管理規格に適合した歯科画像表示用ディスプレイDental 2MP Color

ドイツ規格協会の品質管理規格に適合した歯科画像表示用ディスプレイDental 2MP Color

 

●ディスプレイを安定して使うためのソリューションと,万が一が起きても安心して使うためのサービス

ディスプレイの品質管理ツールとして,“Medical QAWeb”と新たなディスプレイ品質管理ソリューションを紹介した。
Medical QAWebは医用画像表示ディスプレイの品質管理のために開発されたツールだ。製品に標準で同梱されていて,世界中の主要な品質ガイドラインに加え,JIRAの品質管理ガイドライン「JESRA X-0093」や「デジタルマンモグラフィ品質管理マニュアル」における品質管理作業を日本語で実践できるように設計されている。
これまでMedical QAWebはベルギーの本社とオンラインで通信し品質管理をしていたが,今回ブースでは院内にワークステーションを設置して品質管理を行うソリューションを紹介した。これにより,外部との接続ができないモニタでもMedical QAWebによる精度管理ができる。
また,万が一の障害発生時に対するサポート体制として,“ワンウェイアフターサービス”を紹介した。これまでバルコでは,障害発生時には“代替機貸出サービス”として代替機を貸し出して障害対応をしていたが,ワンウェイアフターサービスでは代品として障害発生モデルと同型の新品を提供し,ユーザーはそれを自分の資産にできる。代替機貸出サービスでは代替品が送られてきた際と修理完了品が戻ってきた際の2回,配線のつなぎ直しが必要だったが,ワンウェイアフターサービスでは代品提供時の1回のみで,障害発生時のダウンタイムを最小限に抑えることができる。

●高解像度・高輝度のマルチモダリティ表示が可能な高性能画像診断用ディスプレイ

ブースでは,オール・モダリティ医用画像表示ディスプレイ「Coronis Uniti」を展示した。Coronis Unitiは,12メガピクセル,推奨輝度1000cd/m2と,超高解像度,超高輝度を達成したディスプレイで,マンモグラフィを含めたさまざまなモダリティの画像を同時に1台で表示することができる。モノクロ表示(GSDF)とリニアカラー表示を両立し最適な表示環境を提供する“Steady Color”など,画像観察の精度を向上させるさまざまな高画質機能や,精査が必要な患部や病変部分に焦点を合わせて対象エリアを最大輝度に引き上げて視認性を向上する“SpotView”など,画像観察の効率化をサポートする独自の機能を搭載し,日本乳がん検診精度管理中央機構よりマンモグラフィ診断に適合するディスプレイとして認定を取得した。
また,マンモグラフィ用画像表示ディスプレイ「Nio Color 5.8MP」も展示した。Nio Color 5.8MPは,5.8メガピクセルと一般的なマンモグラフィ用画像表示ディスプレイで採用されている5メガピクセルよりも大きな解像度表示をサポートしている。また,カラー表示に対応しているため,マンモグラフィはもちろん,超音波などのカラー画像も1画面で同時に表示できる。Coronis Unitiに搭載されているSteady ColorやSpotViewなどにも対応し,読影効率の向上に貢献する。
両製品は,照明を調整して読影室と同様の環境を再現したダークルームに設置され,実際の読影環境でディスプレイのパフォーマンスを体験できるようにしていた。
このほかにも,オープンスペースではタッチパネル搭載のカラーディスプレイ「Eonis 22” TS」などが展示された。

12メガピクセルの医用画像表示ディスプレイCoronis Uniti

12メガピクセルの医用画像表示ディスプレイCoronis Uniti

 

デジタルマンモグラフィ画像表示用カラーディスプレイNio Color 5.8MP

デジタルマンモグラフィ画像表示用カラーディスプレイNio Color 5.8MP

 

医用画像カラーディスプレイEonis 22” TS

医用画像カラーディスプレイEonis 22” TS

 

●4K解像度でも非圧縮かつ無遅延で画像表示できるIPプラットフォームの画像伝送ソリューション「Nexxis」

手術室を模したサージカルルームでは,IPプラットフォームの画像伝送ソリューション「Nexxis」を展示した。Nexxisは,手術室向けの画像伝送ソリューションで,超高精細外科画像表示ディスプレイと組み合わせ,4K解像度による高精度な画像を非圧縮かつ遅延なしでIP伝送する。これにより,超高精細かつ高輝度の大画面画像で視認性が向上でき,手技中の画像遅延によるストレスやミスを防ぐことができる。
今回の展示では,手術室用58インチ4K対応外科画像表示用ディスプレイ「MDSC-8258」の後継機種として,新たに「MDSC-8358」を紹介した。MDSC-8358は,4Kパネルの採用によりフルHDの4倍の画素数を実現,精密な手術画像を鮮明に表示し,精度の高い外科手術をサポートする。また,清潔区域での使用を前提に,筐体材料やフロントガラスなどで清掃がしやすい設計がされている。さらに,フェイルオーバー機能によって,障害発生時には自動的にバックアップビデオが表示できるのが特長だ。

4K対応58インチ外科画像表示用ディスプレイMDSC-8358

4K対応58インチ外科画像表示用ディスプレイMDSC-8358

 

●お問い合わせ先
社名:バルコ(株)
住所:大田区平和島 5-1-1-8F
TEL:03-5762-8720
URL:www.barcohealthcare.jp


キヤノンメディカルシステムズ ITEM2018