2017-4-28
インフォコムブース
インフォコムは,医療情報システムベンダーとして,医療機関向けに,放射線部門システムなどのパッケージシステムを幅広く提供している。一方で,近年は創薬やバイオ技術研究,製薬企業や調剤薬局向けシステム,健康保険組合向けの健康支援サービスなども手がけており,ヘルスケア分野での事業を拡大している。その中でも,放射線部門は長年にわたる実績があり,RIS,レポートシステム,PACS,検像システムなど,多岐にわたる放射線部門の業務をカバーする「iRad」シリーズをラインアップしている。
今回のブースでは,これらの放射線部門システムの中でも,新バージョンのRIS「iRad-RS」とレポートシステム「iRad-RW」に新たに採用された技術,機能がデモンストレーションを交えてPRされた。このほか,検像システム「iRad-QA」,放射線治療用RIS「iRad-RT」,整形外科用PACS「iRad-OT」を紹介。さらに,手術映像や生体情報を独自技術で高圧縮率で記録する「V-Station」を来場者に披露した。
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●大病院での長期間運用でも速度の低下なく安定稼働するiRad-RS
2013年にAJS社の放射線部門システム事業を譲受したことで,iRad-RSとiRad-RWともに,AJS社の「Dr.View」シリーズの技術が移植されて,放射線部門の業務にさらに最適化されたシステムへと進化している。
2016年のITEMにおいて,新バージョンとして発表されたiRad-RSは,データベース構造に大きな手が加えられた。医療情報システムは,一般的に長期間使用によりデータ量が増大していくことで,レスポンスが低下していく。そこで,iRad-RSではデータベース構造を変更して,大規模病院で長期間運用しても応答速度に影響しない仕組みとした。1日約900件の処理を25年間行った場合でも,レスポンスが変わらないシステムとなっており,業務効率が落ちず,スタッフもストレスを感じることなく使用し続けられる。
さらに,新システムでは,ユーザーインターフェイスの設計を見直し,大型モニタでも見やすく,視認性に優れたデザインへと進化した。画面レイアウトは,“ドッキングウィンドウ”により,ユーザーの用途や好みに合わせて,自由に変更できる。
また,新しいiRad-RSは,核医学検査業務にも対応しており,オーダに基づいて使用薬剤をリストアップし,発注,受入,ミルキングの実施入力をまとめて行える。加えて,“データピックアップツール”も搭載した。このツールでは,rawデータ出力が可能なほか,データ分析機能もあり,検査情報の統計処理が行える。データは,データピックアップツールだけでなく,CSV形式で出力でき,Excelなどを使って分析を行い,業務改善に役立てられる。
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●iRad-RWは検査種別にシェーマ図を用意してレポート作成を支援
レポートシステムのiRad-RWも,新バージョンでは長期使用でもレスポンスが低下しないように,可用性の高いデータベースとなった。また,レポート作成の機能も強化が図られている。よりわかりやすいレポートが容易に作成できるよう,“Smart Template”機能を採用。核医学検査や血管造影検査など,検査種別にシェーマ図のテンプレートを用意した。このテンプレートでは,クリック操作で簡単にシェーマ図へ着色できる。これにより,読影業務の効率化も図れる。
また,iRad-RWでは,ワイド画面に対応したインターフェイスに改良し,読影者に応じて画面レイアウトを変えられる。また,パターン文書,過去レポートの流用など,レポート作成を効率化するためのツールも用意されている。
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●検像システムiRad-QAはリスト画面にサムネイル表示機能を追加
検像システムのiRad-QAは,DICOM tag編集やWW/WLの変更などの画像の修正,シリーズ画像の並び順の入れ替え,CD・DVDへの画像データの出入力といった機能を備えている。また,iRad-RSと連携して,DICOM MWMによる検査情報の取得や再撮影のオーダも行え,検像業務を支援する。オプションの“QA Anywhere”によりサーバ・クライアント型のシステムとして,複数の端末で検像作業ができ,業務の負荷が分散し,効率化を図れる。
新たな機能として,リスト上にシリーズ画像のサムネイル表示ができるようになった。サムネイルから確認したい検査を速やかに探し出せるようになり,検像作業の効率性や確実性に寄与する。
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●手術映像を高画質圧縮で記録するV-Station
このほか,ブース内では施設内で行われている手術映像を記録するV-Stationのデモンストレーションが行われた。V-Stationは,一般的な圧縮技術の数倍の圧縮効率とされる独自の高画質映像圧縮技術により,手術室の術野カメラ,生体情報モニター,内視鏡,超音波診断装置の映像をリアルタイムでサーバ「V-Server」に保管する。保管された映像はネットワークに負荷をかけることなく,リアルタイムで配信することが可能。施設内だけでなく,ほかの医療機関や学会会場などへも配信できる。デュアルチャンネルエンコーディングに対応しており,術野カメラと生体情報モニターの画像を同期しながら記録するといったことも行える。
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●お問い合わせ先
インフォコム株式会社
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-34-17 住友不動産原宿ビル
TEL:03-6866-3790
URL:http://www.infocom.co.jp/healthcare/irad/index.html