ITEM2022 ニプロ ブースレポート
「GOODNET 7」の新機能や心臓ペースメーカーの遠隔モニタリングを容易にする「REVOLVER」で循環器診療を支援
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2022-5-6
ニプロブース
ニプロは,Cardiology総合管理ソリューションとして提供しているMultiframe DICOM PACS「GOODNET 7」を中心に,循環器診療の質を向上させるためのIT活用の最前線を来場者に紹介した。1999年の発表以来,導入実績を積み重ねてきたGOODNETは,2020年4月に大幅に機能を強化して,バージョン7へとメジャーアップデートを果たした。今回のITEMでは,さらなる機能強化として,DICOMビューワ「GoodView」,Webソリューション「GOODNETWeb」に搭載される“エコー計測”機能をアナウンスした。左室拡張末期容積(EDV)や左室収縮末期容積(ESV),1回拍出量(SV),血流速度時間積分値(VTI)などを容易な操作で計測できるようになった。また,新製品として,リモートモニタリングデバイスデータ自動取得システム「REVOLVER」を紹介。心臓植込み型デバイス(心臓ペースメーカー)の遠隔モニタリングを効率化するソリューションとして関心を集めた。GOODNET 7のレポートシステム「G-Record」とシームレスに連携し,容易にデータを一元管理できる。このほか,ITEM 2021に続きモバイル超音波診断装置「ECHOMO」を今回も展示。操作性に優れるワイヤレスプローブを採用しており,循環器領域の超音波検査・ガイド下穿刺の手技を容易にする。
●GoodViewとGOODNETWebにエコー計測機能を追加し,施設内各所での解析処理を実現
オリジナルDICOM画像の高速配信など,使いやすさを重視して開発が行われているGOODNET 7。今回のITEMでは,DICOMビューワのGoodView,WebソリューションGOODNETWebに今後追加する予定での新機能,エコー計測を紹介した。非侵襲的な検査のニーズが高まるとともに,構造的心疾患(structural heart disease:SHD)のインターベンションの適応が拡大している。こうした状況の中で心臓超音波検査に求められる役割は重要性を増しており,医師や臨床検査技師,診療放射線技師は検査だけでなく,その後の解析処理を行う機会も増えている。間もなく実装されるエコー計測は,GOODNET 7のサーバにある2D,ドプラ,Mモードなど超音波画像を用いて,GoodViewやGOODNETWebが利用できる電子カルテ端末から,EDV,ESV,SV,VTIといったデータを,簡単なマウス操作で自動計測できる。この機能は,複数の端末から解析処理を行いたいというユーザーからの要望に応える形で開発された。なお,GOODNET 7では,他社製の解析アプリケーション搭載システムとの連携にも対応している。心臓超音波検査向けのシステムとしては,TomTec Imaging Systems社製「TomTec-Arena」と組み合わせて使用できる。このため,簡易的な解析はGoodViewやGOODNETWebで行い,より高度な解析にはTomTec-Arenaで処理するといった,目的に応じた使い分けが可能となる。
●心臓ペースメーカーの遠隔モニタリングを効率化するREVOLVERを発表
今回のITEMで初めて紹介したのが,リモートモニタリングデバイスデータ自動取得システムのREVOLVERだ。診療報酬では,「心臓ペースメーカー指導管理料」において遠隔モニタリングによる指導・管理を行った場合に算定できる「遠隔モニタリング加算」が設けられている。2022年度の診療報酬改定では,「ペースメーカー」は260点,「植込型除細動器又は両室ペーシング機能付き植込型除細動器」は480点を算定できることとなった。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行以降,オンライン診療をはじめとした遠隔医療が拡大し,心臓ペースメーカーの遠隔モニタリングも広がっているが,管理・指導を行うには各デバイスメーカーのサーバに接続してデータを取得しなければならず,運用が煩雑な上にマンパワーにも負荷がかかっていた。
REVOLVERはこれを効率化するシステムで,メーカー(メドトロニック社,バイオトロニック社,アボット社,ボストン・サイエンティフィック社)ごとに異なるサーバにある患者のデータを自動で取得して加工した上で,医療機関に提供する。メーカーによってファイル形式が異なっていても,すべて統合してCSV形式とPDF形式に変換。ユーザーが二次利用しやすいようにした。さらに,GOODNET 7とはシームレスに連携し,レポートシステム「G-Record」で参照できる。
●循環器領域の検査・ガイド下穿刺における優れたハンドリングを可能にしたモバイル超音波診断装置ECHOMO
前回のITEMでも出展したモバイル超音波診断装置ECHOMOは,ワイヤレスプローブ「ECM-LP-01」と専用のAndroidタブレット「ECM-TB-01」で構成される。撮像モードは,Bモード,カラードプラが可能である。ECM-LP-01は,7.5MHzのリニアプローブで,約171mm(H)×約53mm(W)×約27mm(D)と手に持ちやすいサイズになっており,重量も167gと軽量だ。リチウムイオンバッテリーを採用しており,3時間以上動作する。プローブに専用カプラとゲルパットを装着することで,近位部の画像とカラー表示が明瞭になり,病変を描出しやすくなる。ECM-TB-01は,15秒の高速起動が可能。10.1インチサイズ,重量が440gと小型・軽量のタブレットで,取り回しの良さが特長である。
●お問い合わせ先
社名:株式会社グッドマン
住所:〒465-0092 名古屋市名東区社台3丁目182番地
TEL:0120-864-522
URL:https://www.goodmankk.com/