4日の16時から,デモセッション「衛星通信を利用した災害遠隔医療の可能性を探る」が行われた〔オーガナイザー・座長:八木一夫氏(首都大学東京),森 健策氏(名古屋大学)〕。
この研究は,地震などの大都市災害時における交通網,通信網の混乱を想定し,災害救急医療に衛星通信を利用するシステムの構築を目的としている。2000〜2002年度に実施されたJAXA(宇宙航空研究開発機構)の商用衛星を利用した衛星パイロット実験では,医療福祉分野のモバイルホスピタルの実験研究が行われた。2005〜2009年度は,技術試験衛星[型「きく8号」(ETS-[)を利用する同様の実験が続けられている。
今回のデモでは,首都大学東京荒川キャンパスを都心医療拠点に設定して,都立航空高専,きく8号,学会会場(名古屋)を結んだ医療情報通信実験を実施し,災害時における遠隔医療(トリアージシステム)の可能性を提案した。 |