7月15日(水)に開幕した「国際モダンホスピタルショウ2009」の初日の来場者数は1万8800人となった。昨年の1万9200人に比べて鈍い出足となったものの,テレビ局の取材風景も見られ,医療,保健,介護分野への国民の関心の高さが感じられた。
2日目の16日は2万8200人が来場したが,医療情報システムゾーンは,既報のとおり,地域医療連携におけるITの活用を紹介する展示が多く見られた。
大手ベンダーであるNECは,7月13日に発表した「電子カルテ/地域医療連携ソリューション」をPRしていた。サービスは,同社や(株)シーエスアイの電子カルテシステムと地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link」,診療情報公開用専用サーバを組み合わせて提供する。ID-Linkは,連携している医療機関ごとに保管している診療情報を統合し,施設間で共有するサービスで,画面上にカレンダー形式で各医療機関の診療情報がアイコンで表示される。DICOM画像の表示も可能だ。また,地域連携パスも運用できる。HL7,IHEといった標準化にも対応しており,他社システムとの連携も可能だ。同システムはすでに市立函館病院などで採用されている(詳細はこちらへ)。NECは,このほか11月に発売する新製品として,秋田大学医学部附属病院と実証実験を行ったRFIDを使った「ベッドサイド自動認証システム」もPRしていた。
地域医療連携の促進により,遠隔画像診断サービスも今後盛んになってくると思われる。医療画像ソリューションコーナーのセミナーステージでは,「医療IT化の最前線〜一歩進んだ遠隔画像診断を目指して〜」と題し,京都ProMed(株))画像診断センター長の河上 聡氏が講演を行った。河上氏は,現在行っているデータセンターを活用した遠隔読影サービスを紹介。多くの立ち見が出るほどの盛況だった。
この講演はGE横河メディカルシステム(株)と共同のものであるが,同社もブース内で,河上氏のインタビューのTRを放映していた。同社は,今年5月に記者発表会を行い,全世界のGEで,医療分野に60億を投資する,「ヘルシーマジネーション」を発表したが,ブース内でも,その取り組みをPRしていた。また,在宅医療や介護の分野に向けたサービスにも力を入れていくとして,インテル(株),日本ヒューレットパッカード(株)などの企業と連携して展開する在宅健康管理ソリューション「Continua」を紹介。併せて高齢者見守りソリューション「QuietCare」も参考展示を行った。
【速報1】 【速報3】 |