●東京大学医学部附属病院 住所:〒113-8655 東京都文京区本郷7-3-1 TEL:03-3815-5411(代) URL http://www.h.u-tokyo.ac.jp/ URL http://www.h.u-tokyo.ac.jp/center22/index.html(22世紀医療センター) URL http://www.himedic.jp/(ハイメディック)
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●林 直人先生 (22世紀医療センター コンピュータ画像診断学/予防医学講座客員准教授) ハイメディック・東大病院では、6名の医師とコ・メディカルを合わせて25名ほどで検診業務を行っています。現在、1日の受診者数は6名を限度として受け入れており、2011年までには最大14名の受け入れが行えるよう、体制を整えていきます。検診は、インフォームド・コンセントから検査、結果説明、生活指導まで、1人あたり約8時間を要します。検査が終了したものから順次、解析・読影を行い、内科医は放射科医の読影レポートを十分に時間をかけて分析してから、患者に説明します。異常が認められた場合は、東大病院をはじめとする病院への紹介も行います。一般的な検診では、少ない人数でより多くの検診を行うことになりますが、ここではできるだけ多い人数でより質の高い検診を行うことを心がけています。 読影は、GE社の「Centricity PACS」でモニタ診断を行っています。端末は2セット用意されており、2名の読影医が同じ画像を同時にダブルリーディングしていきます。1人が1日に読影する画像枚数は、全モダリティを合わせて6000〜7000枚になりますが、Centricityは画像処理スピードが非常に速いため、ストレスなく読影することができます。また、レポーティングシステムには、専用に開発したダブルリーディング対応のソフトを組み込んでいますので、2名の医師が同じ画像を参照しながら同時にレポートに所見を書き込めるようになっています。そして、読影後は2つの結果のすり合わせを行い、読影結果を一致させていきます。 現在は、大量の画像データを処理するためのシステムが十分に開発されていませんので、基本的には従来どおりの方法で医師が1症例ずつ読影しています。ただこの場合、得られた画像を医師がすべて読影するのは困難ですし、画像から得られるすべての情報を余すところなく有効に活用できているかというと、実際にはできていないのが現状です。また、人間が大量の画像を読影することになると、どうしてもヒューマンエラーは避けられませんので、こうした問題を解決するためにコンピュータ支援診断(CAD)が必要になります。ただし、MDCTやMRIのボリュームデータによって具体的にどのような所見が得られるかということは、まだはっきりわかっていません。例えば、MDCTで1mmスライス厚で撮像した場合に、どのような所見が意味のある所見であるかを評価する臨床試験は、これまで行われていないからです。そこで、ハイメディックとGEによって開設された寄附口座「コンピュータ画像診断学/予防医学」では、検診によって得られる画像データを集約し、データの解析法や予防医学領域への応用の可能性についての研究が進められています。3T MRIとPET-CT、超音波装置で得られた正常人の全身のデータを集約し、データベースを作成してCADや画像処理技術の開発を行い、今後の画像診断に役立てていくのが目標です。そして、最終的には画像に関する疫学的な研究へとつながっていくものと考えています。
世界で唯一のTwin Gradientを搭載した「SIGNA EXCITE 3.0T」 2005年に日本で初めて薬事承認された3.0T MR「SIGNA EXCITE 3.0T」。世界で唯一の2組(Twin)の傾斜磁場システムを搭載することで、高傾斜磁場強度・高S/Nで、局所精査だけでなく、全身広範囲撮影が可能となった。3.0T装置でありながら、最新型1.5T装置とほぼ同サイズを実現している。