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フィリップスとJ-BREATHがCOPDの啓発活動を開始

2017-11-7

COPD患者向けのレシピの見本

COPD患者向けのレシピの見本

(株)フィリップス・ジャパン(フィリップス)と特定非営利活動法人日本呼吸器障害者情報センター(J-BREATH)は2017年11月6日(月),慢性閉塞性肺疾患(COPD)の啓発活動を開始すると発表した。その第一弾として,2017年11月15日(水)の「世界COPDデー」に向けて,栄養食事療法をサポートするためのレシピ集「COPD患者さんのおうちごはん」を作成。医療機関などを通じて,COPD患者やその家族,介助者に配布する。

レシピ集は,COPDの栄養食事療法に詳しい駒沢女子大学人間健康科学部健康栄養学科教授の田中弥生氏が中心となり作成。監修は,東京女子医科大学八千代医療センター内科部長/呼吸器内科教授の桂 秀樹氏が務めた。COPD患者は,肺機能の低下により呼吸時のエネルギー消費量が増加するため体重が減少しやすく,健常者の1.5倍のエネルギー量が必要となる。そこで,レシピ集では,和食,洋食,中華からトータル12レシピ(基本献立52品,変化献立例45品)と間食6品を紹介し,いずれも体重減少を防ぐために,高エネルギーのものとした。このほか,COPDの患者団体であるJ-BREATHの協力により,調理しやすく,食べやすいように工夫されている。

現在,COPDに罹患している患者数は国内で500万人以上と推定され,超高齢社会の中で今後も患者数の増加が予想されている。厚生労働省の調べでは,2015年1年間で約1万5000人が死亡しており,死因別に見ても第10位と,高い数字となっている。COPDは長期の喫煙習慣などに起因する炎症性疾患であるが,重症化によって呼吸障害となり,OQLが低下する。一方で,COPDの認知度は低く,啓発活動が非常に重要である。フィリップスは,COPDの在宅酸素療法に用いられる酸素濃縮装置を国内で販売していることから,J-BREATHと協力して,患者やその家族,介助者をサポートし治療に貢献することを目的に,啓発活動を展開していくこととした。今回発表されたレシピ集のほか,年内に在宅療法患者向けに運動療法や日常生活での注意点を紹介する動画を作成する予定である。

第一ホテル東京(東京都港区)で行われた記者発表会で挨拶した代表取締役社長の堤 浩幸氏は,2025年までに全世界30億人の生活を健やかにするというフィリップスのビジョンを示し,健康,予防,診断・治療,ホームケアをハードウエアやアプリケーション,サービスでつなぐナンバーワンヘルステックカンパニーとして社会に貢献することをアピールした。そして,その取り組みの一環として,COPD患者のQOL向上をサポートすると述べた。また,J-BREATH理事長の遠山和子氏は,COPD患者とその家族,介助者が抱える食事での課題を紹介した。このほか,桂氏と田中氏も記者発表会に同席。桂氏は,COPDの病態や日本における動向,栄養食事療法の重要性について講演し,田中氏はレシピの特色などを説明した。

堤 浩幸 氏(フィリップス・ジャパン)

堤 浩幸 氏
(フィリップス・ジャパン)

遠山和子 氏(日本呼吸器障害者情報センター)

遠山和子 氏
(日本呼吸器障害者情報センター)

桂 秀樹 氏(東京女子医科大学八千代医療センター)

桂 秀樹 氏
(東京女子医科大学八千代医療センター)

     
田中弥生 氏(駒沢女子大学)

田中弥生 氏
(駒沢女子大学)

   

 

会場後方でレシピを紹介

会場後方でレシピを紹介

COPD関連の器具を展示

COPD関連の器具を展示

 

●問い合わせ先
株式会社フィリップス・ジャパン
ブランドコミュニケーション部
TEL 03-3740-5896
www.philips.co.jp/healthcare

特定非営利活動法人日本呼吸器障害者情報センター
TEL 03-5981-1181
http://www.j-breath.jp/

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