2015-6-1
最優秀賞の表彰を受ける木下良正 氏
(株)AZEは2015年5月30日(土),東京国際フォーラム(東京都千代田区)ホールDにて「AZE展2015」の最終選考会を開催した。AZE展は,ワークステーションを使用した画像や画像解析技術の臨床的な有用性を高め,最良の画像を生み出すことを目的とした画像展で,今回で6回目となる。
今回は全国51施設から55作品(CT40点,MRI9点,CT/MRIフュージョン5点,PET1点)が応募され,ブラインドによる一次審査の結果,選定された10作品が最終選考会へと進んだ。最終選考会では入賞者10名によるプレゼンテーションが行われ,最優秀賞1作品,優秀賞2作品,特別賞2作品が選ばれた。審査委員長を似鳥俊明氏(杏林大学医学部放射線医学教室教授)が務めた。
冒頭,2015年3月に代表取締役社長に就任した奥野太郎氏が開会の挨拶に立った。奥野氏は,AZE展への協力に対して感謝を述べるとともに,「2014年にはキヤノンマーケティングジャパングループ入りという大きな変化があったが,AZEが持つ特性や長所を損なうことなく,キヤノンの持つ価値を加えて運営していく」と述べ,よりよい製品をつくるという理念の下,キヤノンの人材や技術を取り入れて開発を進めている現況を説明し,医療現場に評価してもらえる製品づくりをしていくと抱負を述べた。
|
|
最終選考の結果,最優秀賞には木下良正氏(医療法人社団水光会宗像水光会総合病院)の「第4脳室血腫除去シミュレーション:SlidingThinSlabMIP法による最適穿頭部位の決定」が選ばれた。また,優秀賞には西山 光氏(愛媛大学医学部附属病院)の「負荷心筋Dynamic CT PerfusionとCoronary CTAのfusion画像の有用性」と高橋沙奈江氏(杏林大学医学部付属病院)の「CT検査における肺血流マップ(Lung Subtractionの有用性)」が,特別賞には大西宏之氏(王子会神戸循環器クリニック)の「乳房再建腹直筋皮弁におけるCT細血管解析を用いた下腹壁動脈穿通枝の描出方法」と金城一史氏(社会医療法人友愛会豊見城中央病院)の「MICSにおける左内胸動脈走行の位置情報を支援する術前3Dイメージングについて」が選ばれた。
表彰式で総評を述べた似鳥氏は,AZE展は,他社のワークステーションを使った作品も広く募集する開かれた画像展であることを述べた上で,「回を重ねるごとに入賞者のプレゼンテーションが上手になってきている。プレゼンテーション力は,ワークステーションを使った診療支援における表現力につながると言えるので,磨きをかけてほしい。実地医療に即したワークステーションが開発されていると同時に,現場では本来とは違う使い方に応用するなど,活用されていることが発表からうかがえる。そういった頭の使い方も必要である」と,意欲的な作品が多く応募されていることを評価した。
<入賞作品プレゼンテーション>
|
|
|
|
|
|
|
また,入賞10作品のプレゼンテーション終了後には,AZEの最新情報として現在開発中の被ばく線量管理ソリューションが紹介された。続いて,大友 邦氏(東京大学医学部附属病院放射線科教授)が座長を務め,特別講演3題が行われた。講演は発表順に,望月純二氏(みなみ野ハートクリニック放射線科)による「AZE VirtualPlaceを用いた循環器領域におけるアプローチ」,梁川範幸氏(東千葉メディカルセンター放射線部診療放射線技師長)による「救急医療におけるワークステーションの活用」,南 学氏(筑波大学大学院人間総合科学研究科疾患制御医学専攻教授)による「次世代のWorkstationに期待するもの」が講演された。
<特別講演>
|
|
|
|
|
●問い合わせ先
株式会社AZE
TEL 03-3212-7721
http://www.aze.co.jp/