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RSNA2023 キヤノンメディカルシステムズ - MRI 高分解能化や撮像時間短縮を可能にする超解像技術「PIQE」のMRIへの適用をアピール

2023-11-27

「PIQE」が適用されたDLR-MRIの3T装置「Vantage Galan 3T / Focus Edition」

「PIQE」が適用されたDLR-MRIの3T装置
「Vantage Galan 3T / Focus Edition」

RSNA 2023 MRI

キヤノンメディカルシステムズのMRIは,DLR(Deep Learning Reconstruction)-MRI の3T装置「Vantage Galan 3T / Focus Edition」を展示し,超解像画像再構成技術「Precise IQ Engine(PIQE)」の適用を中心に来場者にアピールした。
Vantage Galan 3T / Focus Editionは,シーリングカメラを搭載してポジショニングを支援,ワークフローの改善をめざした装置で,画像再構成においてはSNR向上技術「Advanced intelligent Clear-IQ Engine(AiCE)」に加え,2023年からPIQEも実装された。2019年のAiCEのリリースにより国内MRI台数(3T,1.5T)のシェアは2021年,2022年と2年連続で1位(同社調べ)となっており,PIQEの適用によりさらなるシェア拡大が期待される。

Deep Learningを用いたPIQEは,撮像した画像のマトリックスを3倍にまで引き上げられる超解像技術。MRIでは,まずzero-filling処理(zip)で目標解像度に上げ,発生するボケやリンギングアーチファクトを除去するという工程にすることで,画像種やマトリックスが多彩なMR画像を1つのモデルで処理できるようにした点が特徴である。超解像処理の前にデノイズ処理を行い,画質の向上ならびに超解像の精度向上も実現した。会場では臨床画像も供覧し,構造の細かい関節をはじめ各領域での高分解能化を紹介したほか,収集マトリックスを減らして撮像時間を短縮し,PIQEで分解能を向上させる応用もアピールした。
現在は2D Fast Spin Echoに適用できるが,モデルとしてはほかのシーケンスにも対応できる性能を有しており,臨床試験を進め今後適用を拡大していく予定。

マトリックスを3倍に引き上げられる超解像画像再構成技術「PIQE」

マトリックスを3倍に引き上げられる超解像画像再構成技術「PIQE」

 

PIQEにより膝関節では軟骨や半月板も明瞭化

PIQEにより膝関節では軟骨や半月板も明瞭化

 

サンプリングマトリックスを下げて撮像時間を短縮しても,PIQEにより従来よりも高分解能の画像を取得可能

サンプリングマトリックスを下げて撮像時間を短縮しても,PIQEにより従来よりも高分解能の画像を取得可能

 

シーリングカメラによるポジショニング支援機能を搭載

シーリングカメラによるポジショニング支援機能を搭載


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