2022-11-25
1. RSNA 2022(第108回北米放射線会議)が11月27日から12月1日まで開催
2. 624社が出展するTechnical Exhibit,初出展119社
3. コロナ禍を抜け出しつつあるRSNA
1. RSNA 2022(第108回北米放射線会議)が11月27日から12月1日まで開催
放射線医学に関する世界最大級の学術集会である RSNA 2022(第108回北米放射線会議)が,2022年11月27日(日)から,米国イリノイ州シカゴ市のマコーミックプレイスで開催される。前回RSNA 2021から開催期間が短縮され5日間(Technical Exhibitsは4日間)となっており,従来どおりバーチャルでも参加が可能である。
今回のテーマには,“Empowering Patients and Partners in Care”が掲げられた。大会長は,ラトガース・ニュージャージー州立大学ロバート・ウッド・ジョンソン・メディカルスクール放射線科教授のBruce G. Haffty, M.D.が務める。初日11月27日16時(日本時間11月28日7時)からは,Arie Crown Theaterにおいて,President's Address and Opening Sessionが行われ,“Diagnostic Imaging: Value from the Lens of the Patient”と題したプレゼンテーションを行うこととなっている。また,基調講演として,カリフォルニア大学デービス校メディカルセンターの放射線科教授のElizabeth A. Morris, M.D.が“Doctor as Patient: Imagining Cancer Survival for All”をテーマに,乳がん診療のパイオニアが乳がん患者になった経験を基に講演する。
2. 624社が出展するTechnical Exhibit,初出展119社
RSNAの会場となるマコーミックプレイスで最も活気に満ちているのが,Technical Exhibitである。公式発表によると,11月4日現在,ノースビルディングとサウスビルディングの会場に647社が出展する予定で,展示面積は36万5500平方フィートに上る。そのうち初出展は119社。AI Showcaseには120社が参加する。なお,Technical ExhibitもRSNAの会期短縮に伴い1日短くなり,11月30日までの4日間となる。
一方,学会のプログラムは,Scientific Paperが19分野847題となっている。また,Education Courseが300以上,Plenary Sessionが7セッション用意される。レイクサイドラーニングセンターが会場となるEducation Exhibitは1455題,Scientific Posterは1306題が採択された。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより,前回のRSNA 2021は,ワクチン接種証明やフェイスマスクの着用義務などの規制が設けられた。しかし,今回は,規制が緩和され,ワクチンの接種証明は不要となり,フェイスマスクについても着用を必須とせず,参加者の意思を尊重するとしている。
こうした規制の緩和もあり,RSNA 2022では,前回よりも参加者が増えることが予想される。2022年10月25日時点で,RSNAは148か国に4万7113人の会員が所属している。今回は世界各国から会員が来場し,活気を取り戻したニューノーマル時代のRSNAとなることが期待される。