2017-11-29
RSNA 2017 US
Philips(フィリップス)の超音波診断装置は,プレミアム機種「EPIQ」と,“mini EPIQ”と位置づけるハイエンド機種「Affiniti」を中心に展示し,さまざまな領域のデモンストレーションも行った。
今回,注目のトピックスとして紹介されたのが,単結晶PureWaveクリスタルテクノロジーの素子を採用し,表在領域を中心に高画質を提供する新しいリニアプローブ「eL18-4」(日本国内薬機法未承認)と,ブレスト領域の新ソリューション「AI Breast」(日本国内薬機法未承認)である。会場ではeL18-4を用いてAI Breastのデモンストレーションが行われた。
AI Breastは,ベッドの上に磁気マットを敷き,磁場を利用してトラッキング情報を取得することで,プローブ位置の把握が可能となる。モニタには超音波画像とともに乳房の模式図を表示し,プローブの位置や,走査したエリアをカラーリング(塗りつぶし)で表示することで,スキャン残しがないかを視覚的に把握することができる。また,従来は取り込んだ画像の位置情報の把握が難しいことがあったが,AI Breastでは位置情報(乳頭からの方向と距離)を客観的に把握し,表示することができる。これらにより,スクリーニングではスキャン残しのリスクがなくなり,診断や精査において有用な情報の提供が可能となる。なお,AI BreastはEPIQ,Affinitiの両装置への搭載を予定している。
スマートデバイス(アンドロイド端末)を使った超音波診断装置「Lumify」(日本国内薬機法未承認)も,さまざまなデバイスで展示され,米国以外にも,南米やヨーロッパ,東南アジアでの販売を開始したことを紹介した。