2017-11-30
RSNA 2017 ヘルスケアIT
Konica Minolta Healthcare Americas, Inc.(コニカミノルタ)のヘルスケアIT関連では,米国で展開しているクラウドサービスをメインに紹介した。コニカミノルタは2015年のRSNA直前に米国の医用画像ソリューションを提供するVistek社を買収。X線撮影装置,超音波診断装置と並ぶプライマリケア分野での事業の柱とした。Viztek社は,特にクラウドサービスに強みを持っており,コニカミノルタでは同社買収後,「exa」(日本未展開)という名でサービスを提供している。
現在,米国では医療機関の統合が進んでおり,従来のオンプレミスPACSよりも効率的にデータを管理できるクラウドサービスへのニーズは高い。exaも単なるクラウドPACSにとどまらず,エンタープライズ・イメージング・ソリューションとして,施設間での画像連携が可能なサービスとして提供されている。
また,exaは,OSや端末に依存せず画像を参照できる。ゼロフットプリントビューワを採用し,画像処理はサーバサイドレンダリングで行われる。そのため,ユーザーはPCやタブレット端末から,Webブラウザを起動させれば画像の参照が可能となる。画像の応答や表示速度も非常に高速で,MPRの画像処理やページングなどもオンプレミスPACSと比較して遜色がない。
さらに,音声入力もクラウドで提供され,ユーザーの要件に応じて3ベンダーの音声入力システムから選択できる。レポートデータのクラウド上で一元管理されるのも特長である。
加えて,画面上の模式図をマウスで操作しながら,直感的にワークフローを変更することも可能である。診療科ごと,あるいはグループ病院の各施設で,ワークフローが異なる場合は,個別に最適な運用に変更可能である。exaでは,このほかにも,かかりつけ医や患者がデータを参照できる専用のダッシュボードも用意されている。