2017-11-27
RSNA 2017 モニター
●JVCの映像処理技術を組み合わせ読影作業の効率化を図った「CL-S300」
JVCKENWOOD/TOTOKU(JVCケンウッド)のブースでは,米国でも本格展開を開始したJVCブランドのモニターが展示された。RSNA2017に合わせて発表された医用画像モニターの新製品である「iシリーズ」の「CL-S300」ほか,マンモグラフィ用モニター「MS55i2plus」「CCL550i2」,6メガピクセルの医用画像モニター「CCL650i2」の実機が置かれ,来場者に向けてデモンストレーションが行われた。
CL-S300は,300万画素の21.3型カラー液晶モニターで,読影作業の効率化をめざして開発され,2017年のITEMで参考出品された後,8月に日本国内で正式に発表。10月下旬から販売を開始している。下位機種として200万画素の「CL-S200」もラインアップしている。CL-S300は,放射線科医が読影を行う際に,モニター内の画像に集中できるように,センサ部分も含め画面前面を黒色で統一,さらにベゼルと画面との段差を抑えている。モニターのスタンドも従来製品から25%省スペース化を図っており,ワークスペースを広く確保することが可能である。また,レポートなどテキストを入力するウインドウなどの白色表示面積・位置に応じて,対象エリアだけを自動でリアルタイムに輝度を低下させることでまぶしさを抑え,読影時のストレスを軽減する“オートテキストモード”を搭載。このほかにも,カラー画像とグレイスケール画像を識別して,それぞれの最適な階調で表示する“ダイナミックガンマ”機能も採用している。
マンモグラフィ用の「MS55i2plus」は,500万画素の21.3型グレイスケールモニターである。通常のマンモグラフィ画像に加え,トモシンセシスにも対応。1000cd/m2という高輝度を誇り,高いコントラストでグレイスケール階調を表現できるため,高濃度乳房でも病変の検出がしやすくなる。
●クラウドでのモニター精度管理が可能な「PM Medivisor Cloud」
このほか,ブース内では,施設内にあるモニターの精度管理を効率的に行うサービスとしてPM Medivisor Cloudを紹介した。各所に分散しているモニターの稼働状況を収集・分析するソフトウエアのPM Medivisorをクラウドで提供することで,モニターの精度管理業務を効率化し,保守費用の削減も可能になる。
このほか,視線計測装置「Gazefinder」を用いて,放射線科医の読影時に視線の動きを検知して画像上にマッピングする注視点可視化システムを参考出品した。注視点を画像上に表示することで,経験豊富な放射線科医の視線の動きを参考にしたり,経験が浅い医師の視線を動きの無駄をなくすよう指導したりすることができる。