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RSNA2017が始まる−テーマは「Explore. Invent. Transform.」

2017-11-27

Opening Sessionが行われたArie Crown Theater

Opening Sessionが行われたArie Crown Theater

第103回北米放射線学会(RSNA2017)が2017年11月26 日(日)に始まった。米国イリノイ州シカゴ市のマコーミックプレイスを会場に,「Explore. Invent. Transform.」のテーマの下,12月1日(金)までの6日間にわたり開催される。放射線医学における世界最大級の学術集会に,世界各国からおよそ5万4000人の参加が見込まれている。

初日26日8時30分からは,Arie Crown Theaterにおいて,Opening Sessionが行われた。Opening Sessionでは,大会長を務めるメイヨークリニック放射線科教授のRichard L. Ehman, M.D.をはじめ,AAPM会長のMelissa C. Martin, M.S.,Chicago Radiological Society会長のVanessa V. Wear, M.D.が出席。また,Dorothy I. Bulas, M.D.がOutstanding Educator,Mitchell D. Schnall, M.D., Ph.D.がOutstanding Researcherの表彰を受けた。さらに,今年亡くなった前回の大会長であるRichard L. Baron, M.D.にゴールドメダルが贈られた。

恒例のPresident’s Addressでは,「Is it Time to Reinvent Radiology?」がテーマに掲げられた。本公演でEhman大会長は,放射線医学を“再開発”するためのポイントとして,“Unique Multidisciplinary Teams”“Rapid Translation”“Use-Inspired Strategy”“High Return on Investment”を挙げ,それぞれ解説した。

また,その後の基調講演では,まず米国NIBIB(National Institute of Biomedical Imaging and Bioengineering)の創設にかかわったRoderic I. Pettigrew, PhD, M.D.が登壇。「Tomorrow’s Radiology」をテーマに講演した。Pettigrew氏は,健康長寿社会においては,放射線科医は継続的な技術開発を行う必要があると指摘。さらに,放射線科医は,チーム医療の中で,画像・情報科学・画像ガイド下治療のエキスパートになると述べた。

次いで登壇したElias A. Zerhouni, M.D.は,NIHのディレクターなどを歴任し,現在はSanofiの役員を務める。同氏は「Imaging Innovation in 21st Century Biomedicine: Challenges and Opportunities」をテーマに,バイオ医療における放射線医学の役割や可能性について言及し,新しい核種の開発や人工知能の活用などをポイントとして挙げた。

大会長のRichard L. Ehman, M.D.

大会長のRichard L. Ehman, M.D.

AAPM会長のMelissa C. Martin, M.S.

AAPM会長のMelissa C. Martin, M.S.

Chicago Radiological Society会長のVanessa V. Wear, M.D.

Chicago Radiological Society会長のVanessa V. Wear, M.D.

     
2017年に亡くなった前回の大会長Richard L. Baron, M.D.

2017年に亡くなった前回の大会長Richard L. Baron, M.D.

Ehman大会長のPresident’s Address

Ehman大会長のPresident’s Address

 

 

Ehman大会長は放射線医学の“再開発”をテーマに講演

Ehman大会長は放射線医学の“再開発”をテーマに講演

 

Roderic I. Pettigrew, PhD, M.D.

Roderic I. Pettigrew, PhD, M.D.

Elias A. Zerhouni, M.D.

Elias A. Zerhouni, M.D.

 

 

Opening Sessionを前にしたArie Crown Theaterの入口

Opening Sessionを前にしたArie Crown Theaterの入口

 

Opening Sessionに続いて,South BuildingのS403A会場でScience Session with Keynote:Informatics(Artificial Intelligence and Deep Learning in Medical Imaging)が行われた。東京慈恵会医科大学放射線医学講座の中田典生氏がモデレータの1人であり,基調講演(Keynote Speaker)も務めた。中田氏は,「Emerging Trends in Medical Artificial Intelligence」と題した講演の中でCNN(畳み込み型ニューラルネットワーク)やRNN(再帰型ニューラルネットワーク)によって画像診断のAI活用が進展するとして,最終的にはMRIのk-spaceのデータで診断を行うような人間を超えたレベルまで到達する可能性を示唆した。

Keynote Speakerを務めた中田典生氏(東京慈恵会医科大学)

Keynote Speakerを務めた中田典生氏(東京慈恵会医科大学)

聴講者で満員となった会場

聴講者で満員となった会場


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