2016-12-1
チルトテーブルと組み合わせて展示された
「Trinias F12」
Shimadzu Medical Systems(島津製作所)は,主力の各種X線システムを,それぞれの検査室のように区切られたスペースに展示した。
血管撮影装置は今回のRSNA 2016で,床置き式の「Trinias F12」を開発中のチルトテーブル(FDA,日本国内薬機法未承認)と組み合わせてアピールした。TriniasのCアームはフレキシブルな設計となっており,12インチFPDとあわせて全身領域の血管撮影をカバーすることができる。ハードウエアとアプリケーションの両面から高画質と低被ばくを追求した上位システムとして,日本と欧米をメインターゲットに展開している。併せて展示したチルトテーブルは,欧米で広く行われているCO2イメージングの効率的な実施を支援する。また今回,米国向け製品として,橈骨からアクセスする際に上腕を固定するアーム補助具をチルト寝台に備え付けて展示した。
X線透視装置は,「SONIALVISION G4」をPRした。高画質を維持しながら被ばく低減を図る画像処理技術 “SUREengine” が改良され,通常のパルス透視よりも線量を約60%低減して高画質な透視撮影をすることが可能となる。さらに,透視撮影のパルスを半分にすることで,いっそうの被ばく低減を図ることができ,併用することにより従来のパルス透視線量の約20%程度まで低下が見込める。また今回,米国向けの製品として,テーブルに取り付けらえる小型のX線遮蔽補助具も紹介した。米国では,医師が近接で透視撮影操作をすることが多いため,テーブルサイドからのサポートや手技をできるだけ妨げることなく,X線を遮蔽できるこのような補助具へのニーズは高い。
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一般撮影装置は,こちらもデジタルX線撮影装置部門システムとしてBEST IN KLASを受賞した「RADspeed Pro EDGE package」を紹介した。RADspeed Pro EDGE packageは,トモシンセシス撮影,デュアルエナジー撮影,長尺撮影が可能な最上位機種である。トモシンセシスはテーブルと立位スタンドの両方で撮影でき,病態や被検者の状態にあわせて体位を選ぶことができる。長尺撮影は,X線管球とFPDが連動して動き,撮影は9秒程度で完了。撮影直後に再構成された長尺画像が表示されるため,非常に短い検査時間で,精度の高い長尺画像を得ることができる。なお,RADspeedシリーズのハイエンドシステムのカラーデザインが一部変更され,日本国内でも新たなカラーバリエーションとして追加される予定である。
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回診用X線撮影装置は,ITEM2016で発表され,販売が始まっている島津社製DRと融合した「MobileDaRt Evolution MX7 Version」がRSNA初展示となった。17インチの大型タッチパネルモニタの搭載や,FPDを差し込むスロットを備えるなど,日常的に使われるシステムとして使い勝手が向上している。搭載されるFPDはコニカミノルタ社のシステムで,日本国内ではFPDを島津デザインにして提供している。
また,回診用X線撮影装置のコーナーでは,「MobileDaRt」の納入3000台突破や,KLAS CATEGORY LEADERを受賞したことをパネル展示で紹介した。
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