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RSNA2016 島津製作所 - 近赤外光カメラシステムほか 近赤外光カメラシステムや質量分析装置などライフケア全体をサポートする製品を紹介

2016-12-1

近赤外光を用いた外科用イメージングシステム「LIGHTVISION」

近赤外光を用いた外科用イメージングシステム
「LIGHTVISION」

Shimadzu Medical Systems(島津製作所)は,長い歴史を持つX線システムにかぎらず,他領域のイメージングシステムや医療向け分析機器などにも取り組み,新メッセージ “With Your Stories” に込められたヘルスケア全体へのサポートの実現をめざしている。RSNA 2016では,そういった新領域の製品も複数展示された。
ITEM 2016で初めて展示し注目された,近赤外光を用いた外科用イメージングシステム「LIGHTVISION」がRSNA初展示となった(海外は未発売)。血管やリンパ管にインドシアニングリーン(ICG)薬剤を投与し,ICGから発生する近赤外蛍光を画像化して通常の可視光画像と重ね合わせることで,血管やリンパ節の同定を支援するシステムである。カメラ部分(検出器)に2つのCCDカメラが内蔵されており,近赤外蛍光と可視光を分離して映像を取得する仕組みだ。ICGイメージングは,乳がんや悪性黒色腫のセンチネルリンパ節の同定(以上は,日本国内でICG薬剤の効能・効果あり),また今後、乳房再建術後の血液循環の評価,冠動脈バイパス術後の評価,食道摘出術後の血液循環の評価などへの応用が期待されている。

近赤外蛍光画像と可視光画像を重ね合わせることで容易に同定できる。

近赤外蛍光画像と可視光画像を重ね合わせることで
容易に同定できる。

 

これまで研究分野などを対象に提供してきた質量分析装置を医療用に転用した「LCMS-8040」が,質量分析の事前準備を自動化するシステム「CLAM-2000」などとともに展示された。血中の薬剤濃度を正確に分析できるため,米国では主にペインマネージメント,日本国内では抗がん剤治療において,個々人に適した薬剤処方管理に利用されている。また,新生児スクリーニングなどにも活用されており,予防から治療,治療後まで幅広く利用できるシステムとして位置付けられている。

医療用質量分析装置「LCMS-8040」(右)と「CLAM-2000」(左)

医療用質量分析装置「LCMS-8040」(右)と「CLAM-2000」(左)

 

このほか,米国では研究用途に使用されているNIRS脳計測装置も展示し,イェール大学との共同研究の状況などもモニタで紹介された。日本国内では,うつ病の鑑別やリハビリ分野ですでに臨床応用されている。また,プレゼンテーションステージでは,NIRS脳計測装置のライブデモンストレーションも行われた。

NIRS脳計測装置の紹介

NIRS脳計測装置の紹介


東芝メディカルシステムズ