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RSNA2016 フィリップス - ヘルスケアIT 「IntelliSpace Portal V9」に搭載予定の脳神経領域アプリケーションなどを紹介

2016-11-30

Informatics and Servicesエリア

Informatics and Servicesエリア

Philips(フィリップス)のブースには「Informatics and Services」エリアが設けられ,ネットワーク型マルチモダリティワークステーション「IntelliSpace Portal」を中心にITソリューションを展示。実機を多く設置し,来場者はデモンストレーションを見学するなどして,フィリップスの最新ITソリューションを体感した。
IntelliSpace Portalは,2017年にV9へのバージョンアップを予定しており,そこで搭載される頭部領域の2つのアプリケーションが紹介された。“LOBI(Longitudinal Brain Imaging)”(W.I.P.)は,脳腫瘍のMRI信号の経時的変化をカラーマップ表示することで,一目で変化を把握することができる。撮影時期の異なる2つの画像を比較して,直近画像の方が信号が低下している部分は青色,上昇している部分は赤色で示される。治療後の経過観察などに活用できると期待される。もうひとつの“NeuroQuant”は,国内でアルツハイマーの評価・診断に広く用いられているVSRADにかわるアプリケーションで,簡単に脳の体積を計測することができる。
なお,V9では“CT TAVI Planning”のバージョンアップも図られ,弁近傍の石灰化を自動認識し表示する機能などが追加される。
MRIの解析アプリケーションについては,世界的に高齢化が進んでいることを背景に,脳神経領域へのニーズが高まっている。そこでフィリップスでは,脳神経領域の解析技術の開発に積極的に取り組んでおり,日本国内のユーザーとの共同開発で製品化したアプリケーションも多い。日本発のアプリケーションである “Black Blood imaging” や “4D-TRANCE” , “3D NerveVIEW” は,今年2016年12月から国内外で提供が開始される予定で,グローバルでの活用が期待される。

また今回,病理領域向けとしてDigital Pathologyのシステムが参考展示された。放射線科領域と同様に,病理においてもデジタル化が進んでおり,そこに対応した製品としての提供をめざしている。展示されたシステムは,病理標本の画像取り込み装置(スキャナ)とビューワを合わせたもの。日本国内では現在,長崎大学をはじめとした5施設に導入されており,術中迅速診断,コンサルテーション,教育,研究用途として使用されている。病理医不足,病理医の地域偏在などの是正に使われる1次診断のツールとして将来的にネットワーク型のDigital Pathologyシステムの需要が高まることが考えられる。

“LOBI”(W.I.P.)では,経時的な信号変化を定量的に把握できる。

“LOBI”(W.I.P.)では,経時的な信号変化を定量的に把握できる。

 

LOBIで2つの時期の異なる画像を比較し,信号の変化をカラーマップ(右)で表示

LOBIで2つの時期の異なる画像を比較し,信号の変化をカラーマップ(右)で表示

 

2016年度中に提供予定の脳神経領域アプリケーション

2016年度中に提供予定の脳神経領域アプリケーション

 

Digital Pathologyシステムのビューワ(本システムは医療機器ではない)

Digital Pathologyシステムのビューワ
(本システムは医療機器ではない)

Digital Pathologyシステムの画像取り込み装置(スキャナ)

Digital Pathologyシステムの
画像取り込み装置(スキャナ)


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