2014-12-5
iNteract+ iEMVでのレポートと4D画像表示
RSNA 2014 [第3日:12月2日]
TeraRecon(テラリコン・インコーポレイテッド)は,前回のRSNA 2013で“iNteract+”というコンセプトを示した。そして,DICOM画像や電子カルテシステムデータなどの診療情報を統合し,さらには地域医療連携において情報共有・連携を図るためのユニバーサルビューワ「iNteract+ iREVIEW」や,参照用ビューワ「iNteract+ iEMV」,データ連携のソリューションである「iNteract+ iSHARE」を発表した。今回の展示では,それらの機能を強化している。
今回の展示テーマの1つである“Universal Viewing & Sharing”については,Webベースのブラウザ上で動作するビューワであるiNteract+ iEMVにより,院内・院外におけるゼロフットプリント環境で,DICOM,非DICOMデータを参照するというソリューションを紹介した。iNteract+ iEMVの新バージョンの特長としては,ユーザーインターフェイスを見直し,メニューバーを上部から右側に移したことである。これにより,PCだけでなくタブレットやスマートフォンから画像を参照する際にも画像の表示エリアが拡大し,より視認性に優れた参照環境を提供する。米国では,Epic社の電子カルテシステムと組み合わせて,カルテ画面上から画像参照ビューワとして起動するといった連携を行っている。日本国内でも同様に電子カルテシステムと連携させることで,効率的な画像参照を行うことが可能である。また,iNteract+ iSHAREは,異なる医療機関間での情報共有・連携を行うためのソリューションである。iNteract+ iSHAREのリスト画面から共有したいデータを選択し,インターネットを介して依頼すると,依頼先施設はiNteract+ iEMVを用いて依頼元施設のサーバなどに保存されている画像を参照することができる。
“Deconstructed PACS”に関しては,iNteract+ iREVIEWと米国Clario社のワークリストシステムと組み合わせたソリューションを紹介した。ワークリストから読影するための画像を選択し,さらにPACSのボタンをクリックすると,ビューワであるiNteract+ iREVIEWが起動,読影環境が完成する。さらに,非DICOMデータもワークリストから選択することで,CT・MRIなどのDICOM画像と並列して表示できる。血管撮影の動画像など4Dのデータにも対応しており,動画ネットワークシステムを導入する必要がなくなるという。
DICOM画像などの診療情報を保存するVNA(Vendor Neutral Archive)サーバや電子カルテシステム,RISそれぞれのベンダーが異なっていても,HL7などの標準規格により連携させ,iNteract+ iREVIEWで一元的に扱うことが可能になる。従来,1つのシステムとして導入されていたPACSが,ユーザーの予算やニーズに応じて,最適な形で構築できることで,読影をはじめとした診療の質の向上を図るだけでなく,コスト面においても病院経営に貢献するシステムになる。ブース内では,Hyland社の非DICOM画像ビューワ「OnBase」と組み合わせたソリューションのデモンストレーションも行われた。
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