2014-12-2
ブース受付横でAeroDR XEの
防水性能をアピール
RSNA 2014 [第2日:12月1日]
一般X線撮影装置や移動型X線撮影装置において,近年,各社からワイヤレスFPDの製品が数多く登場し,主流となりつつある。今後もワイヤレスFPDがこの分野の主役であり続けると思われるが,その中でもコニカミノルタの「Aero DR」シリーズは,軽量,かつ耐久性に優れ,医療機関という過酷な環境においても,高い信頼性と利便性を兼ね備えた装置として,高い評価を得ている。今回のRSNA 2014では,14インチ×17インチサイズの「AeroDR XE」が新製品として発表された。
AeroDR XEは,第二世代のAeroDRと位置づけられている。日本では,2014国際医用画像総合展(ITEM in JRC 2014)で「AeroDR 2」として紹介され,2014年8月に「AeroDR PREMIUM」の名称で正式にリリースされた。米国での製品名につけられた“XE”は,“exstream environments(極限環境)”でも使用できる装置を意味している。堅牢性を追究した結果,落下耐性を強化するためにFPDの角の剛性と衝撃吸収性を高めており,1mの高さからの落下試験をクリアしている。さらに病棟における使用ケースを想定して,曲げに対する強度も高めている。両端2辺を維持して上部から加重する試験では,従来の約2倍の強度を持つという結果が得られている。さらに,交通外傷など救急領域の撮影において,血液の付着などを考慮して,防水性能にも取り組んでいる。IEC規格のIPX6をクリアしており,あらゆる方向からの噴流水を受けても,内部に浸水することはない。
堅牢性を高めると通常,重量が増加したり,寸法が大きくなったりすることがあるが,AeroDR XEは,世界最軽量の2.6kgという軽さを実現している。これは従来機種より約10%軽量化したことになり,さらに持ち運びやセッティングなどの取り回しが容易になった。また,実際の検査においても利便性が向上しており,ハード・ソフトの改良によって撮影間隔(リサイクルタイム)が,従来型のAeroDRに比べて約半分の時間となり,効率的な撮影ができるようになった。これにより被検者の待ち時間削減などの効果も期待される。同時に,次世代バッテリーと言われるリチウムイオンキャパシタの容量を拡大したことで,駆動時間も従来の約1.5倍に伸びた。これにより病棟内で撮影を行う際に,途中でバッテリーが不足するといったことがなくなるなど,効率的な運用ができるようになる。
ブース内では,このAeroDR XEを用いて,アナログの移動型X線撮影装置を改良したモデルの展示や,クリニック向けにコンソール機能搭載の画像参照ビューワと組み合わせた「ImagePilot Aero」を展示した。ImagePilot Aeroは日本では,「Unitea α」として展開している。
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