2014-12-1
RSNA 2013で発表された
高分解能，高速，広範囲の撮影を行う
Revolution CT
RSNA 2014［第1日目：11月30日（日）］
GE HealthcareのCTと言えば，RSNA 2013で「Revolution CT」が発表され，Technical Exhibitsで最も注目を集めたモダリティの1つとなった。Revolution CTは，2014国際医用画像総合展（ITEM in JRC 2014）において日本国内でも正式に発表された。今回の展示では，Revolution CTに加えて，「Revolution」シリーズの新機種として日本でも9月に発表された「Revolution GSI」「Revolution EVO」の2機種が展示された。
「高分解能（画質）」「高速化（スピード）」「カバレッジ（撮影範囲）」というCTの重要な技術要素を，すべて最高レベルで実現していると同社がアピールするRevolution CTは，160mmの撮像範囲を持ち，安定した画質を提供するX線管球“Performix HDw tube”を採用。検出器の“Gemstone Clarity Detector”は，ビームハードニング効果を最小限に抑える。さらに，ガントリのスリップリングを完全非接触にしたディタクタモジュールにより，電子ノイズの発生を25％低減。散乱線をカットするための“3Dコリメータ”は，日本の技術が投入されている。このほか，デュアルエナジーイメージングを行うために超高速でkVの切り替えを行うジェネレータである“Ultra-fast kV switching generator”が搭載されているなど，GE Healthcareの最先端技術が詰め込まれたCTである。
Revolution CTの持つこれらの技術がベースとなって開発されたのが，Revolution GSIとRevolution EVOである。デュアルエナジーイメージングの機能である“Gemstone Spectral Imaging（GSI）”を搭載したRevolution GSIは，ルーチンでこの検査を施行できるという。GSIは，異なる管電圧から得られるデータに基づき，物質の弁別や仮想単色X線画像が可能になる。GSIが容易に行えることにより，これまでは大学病院などが中心であったデュアルエナジーイメージングをより多くの医療機関が施行するようになることが期待される。
一方，Revolution EVOには，検出器にGemstone Clarity Detectorが採用されている。ノイズ低減を最大の目標として開発されており，同社の最新被ばく低減技術である“ASiR-V”が搭載された。逐次近似応用再構成法のASiRと，逐次近似再構成法の“Veo”の両者の特長を組み合わせた技術。優れたワークフローと高画質を両立した被ばく低減技術である。こうした技術が採用されたことで，Revolution EVOは，同社従来装置と比較して，82％の被ばく低減，低管電圧撮影による造影剤使用量減，検査効率の40％向上を実現しつつ，高画質を提供する。
デュアルエナジーイメージングのGSIが可能な |
低被ばく，造影剤使用量減でありながら |