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RSNA2013 フィリップス - CT2層検出器を搭載したスペクトラルCT装置「IQon Spectral CT」を発表

2013-12-2

2層検出器を搭載したスペクトラルCT装置「IQon Spectral CT」

2層検出器を搭載したスペクトラルCT装置
「IQon Spectral CT」

RSNA 2013[第1日目:12月1日(日)]

Philips Healthcare(フィリップス)が,RSNA 2013でデジタルPET/CTとあわせて,画像診断領域に新しいInnovationを提供する製品として発表したのがスペクトラルCT「IQon (アイコン)Spectral CT」である(日本国内薬事未承認)。IQon Spectral CTは,検出器を2層構造にすることで特別なDual Energy撮影モードを不要とし,1回の曝射で2つの異なるX線スペクトルを常に収集することを可能にする。X線はエネルギーが大きいほど透過性が高まるが,この特性を利用して上層の検出器で低い波長を,下層で高い部分を検出する。Dual Energyの撮影方法には,2管球2検出器による測定や電圧の異なる2種類のX線を交互に撮影してデータを得る方法などがあるが,撮影のタイミングが異なるために位置や時相のズレが発生する。IQon Spectral CTでは,1回の撮影で取得できるため,完全に同期したズレのないデータの収集が可能になる。スペクトラルイメージングの利用は,レトロスペクティブに行うことが可能で,撮影後に関心領域に“Magic Glass”と呼ばれるウインドウを開いて観察できる。IQon Spectral CTでは,物質の弁別,ビームハードニング抑制,造影剤を抽出したIodine Mapなども含め,さまざまなスペクトル解析をオンデマンドにて行うことが可能になる。

そのほか,CTコーナーでは,RSNA 2012で発表したシステムモデル逐次近似画像再構成法“IMR”について,再構成時間が3分程度まで短縮したこと,これまで独立したアプリケーションとなっていた金属アーチファクトの除去を行う“O-MAR”が統合されたことなどが紹介された。

外観は,これまでの同社のCTとは異なるテイストのデザインを採用

外観は,これまでの同社のCTとは異なる
テイストのデザインを採用

 

冠動脈の石灰化のスペクトラルイメージング。中央の緑の線の枠が“Magic Glass”

冠動脈の石灰化のスペクトラルイメージング。
中央の緑の線の枠が“Magic Glass”

 

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