2013-12-2
40cm×40cmのFPDを搭載したDiscovery IGS 740
RSNA 2013[第1日目:12月1日(日)]
GE HealthcareのInterventional ImagingとX-ray,Women's Healthのコーナーでは,RSNA初登場の新製品が2機種発表された。
まず,Interventionalでは,X線血管撮影装置の新製品「Discovery IGS 740」(FDA・日本国内薬事未承認)が披露された。すでに,FPDサイズが30cm×30cmの「Discovery IGS 730」は日本国内でもラインナップされているが,新製品はFPDのパネルを40cm×40cmに拡大。腹部や下肢領域などにおいて,広いFOVでの撮影が可能で,DSAや3D撮影に威力を発揮する。また,肝臓周辺といった,広い領域の画像を得るために,オフアイソセンターでの撮影も可能になっている。
Discovery IGSシリーズは,IVRやハイブリッドORでのニーズが高いことから,Discovery IGS 740では,ワイドボアCアームによって,より深い角度での撮影も容易となり,3Dではクリアランスを85cm確保。ハイブリッドORにおいて,寝台周辺にデバイスやモニタなどがあり,スペースの確保が難しい場合でも撮影を行える。
床面をなめらかに滑るような独特の動きを持つ自走式のCアームは,ハイブリッドORで特に有用である。天井走行式のように,無影灯やHEPAフィルタ,モニタなどを塞ぐことなくアームを稼働させられるので,導入時のレイアウトや施工も容易。さらに,天井走行式のように,レールなどにホコリがたまるといったこともなく,衛生面でもきわめて高い有用性を持つ。
このほか,日本でも近日発売された線量トラッキングシステム“Dose Map”も展示され,新たなハイブリッドORへのアプローチとともに低被ばくへの試みが紹介された。
また,Women's Healthのコーナーでは,日本国内でも11月1日に販売が開始されたデジタルブレストトモシンセシス技術「SenoClaire」が展示された。この新技術はGE社のマンモグラフィの最上位である「Senographe Essential」のオプションで,米国ではFDA未承認。
最大の特長は,X線を出すタイミングとガントリの動きを同期させる“Step & Shoot”の採用である。Step & Shootは,従来より軽いX線管球を採用したことによって実現。ブレの少ない高精細画像が得られる。マンモグラフィでは,微細で淡い石灰化病変の描出が重要となるため,ブレのない画像を得られるこの技術の有用性は高い。さらに,このStep & Shootと同じく新技術として採用されたのが,逐次近似法を応用した画像再構成法である“ASiRDBT”である。この新しい再構成法は,トモシンセシス特有の流れのアーチファクトを低減するとともに,低線量で高画質な画像を得ることが可能。従来の2D撮影における低線量モードと同等の線量でトモシンセシス撮影を行える。
このほか,“SuperBee”の愛称で知られる移動型X線撮影装置「Optima XR220amx」が展示されたほか,トモシンセシス“Volume RAD”,デュアルエナジーイメージング,フルオート長尺撮影が可能な「Discovery XR656」が展示された。
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