2024-4-13
シーメンスブース
シーメンスヘルスケアは,今回のITEMで多数の新製品を発表し,初日12日(金)の開場直後には,バリアンと合同でアンベールイベントを開催した。新製品を一目見ようと,ブース前には通路を埋め尽くすほど多くの人が来場し,周辺は熱気に包まれた。バリアンの製品発表に続き,シーメンスからは外科用X線撮影装置(Mobile C-arm)「CIARTIC Move」,デジタルマンモグラフィ「MAMMOMAT B.brilliant」,Digital Solution and Automation「Syngo Carbon」,3T MRI「MAGNETOM Cima.X」,Dual Source CT(DSCT)「SOMATOM Pro.Pulse」の5つの新製品がアンベールされ,白いスモークとともに各製品がお披露目されると,来場者からは大きな拍手が沸き起こった。
CIARTIC Moveは,自走式の外科用モバイルCアームイメージングシステム。セルフドライビング機能を搭載しており,パークポジションやベッドサイドポジションに加え,任意で12か所のポジションを保存することができる。保存したポジションにCアームが自走するため,従来,人が行っていたポジショニングにかかる時間を約半分に短縮することができる。また,ワイヤレスのリモートコントロール端末の採用によって,外科医や看護師などが複数の操作を行えるため,術中のCアーム操作スタッフの削減などに貢献する。
MAMMOMAT B.brilliantは,乳房トモシンセシス検査に対応するフルデジタル乳房X線撮影装置の最上位機種。50°の広角のトモシンセシス(3D)撮影を,従来の1/5の約5秒で完了できるほか,同社CT装置に搭載されている「flying focal spot technology」と新開発の検出器を採用したことで,高い平面分解能を実現した。また,検査時の痛みや不快感を軽減するさまざまな機能を搭載しており、被検者の負担軽減に貢献する製品となっている。
Syngo Carbonは,同社が開発した次世代の統合型医療情報プラットフォーム。Outcome Driven Imaging Systemとして高い評価を得ている「AI-Rad Companion」や「syngo.via」で培ったポストプロセッシング技術などを搭載することで,診療のアウトカムに焦点を当て,診療プロセスを最適化するためのさまざまな機能が搭載されている。Syngo Carbonを用いて,画像はもとより多種多様な医療データを収集・統合・管理することで,医療従事者が,患者一人ひとりに最適な治療計画の提供や意思決定などを行うために必要な情報を効率的に取得することが可能となる。
MAGNETOM Cima.Xは,同社のハイエンド3T MRI「MAGNETOM Prisma」の後継機。患者ケアと研究領域に変革をもたらすことをめざして開発された。最大の特長は,従来機種の2.5倍となる最大傾斜磁場強度200mT/mという強力な傾斜磁場コイルを搭載したことで,脳や体内の微細な構造を高コントラストに描出することができる。また,傾斜磁場コイルの新たな冷却方式を採用したことで冷却効率を大幅に改善し,拡散強調画像の撮像時間が最大75%短縮できるようになった。さらに,人工知能(AI)を用いた画像再構成技術「Deep Resolve」も搭載された。画像再構成プロセスにディープラーニングを用いることで,高SNRかつ高空間分解能な画像を短時間で取得することが可能となった。
第5世代DSCTであるSOMATOM Pro.Pulseは,Single Source CTの2倍となる86msというきわめて高い時間分解能と,新開発の画像補正技術などによって,心臓CTにより適した装置となっている。ハードウエアが小型化されたほか,消費電力も低減されているなど,設置性,経済性に優れている。さらに,SOMATOMシリーズのDSCTとしては初めて,AIを用いて開発された全自動撮影システム「myExam Companion」が搭載された。難易度の高い心臓や脳卒中,dual energy検査においても自動化技術を活用することで,再現性の高い高精度な検査の実施をサポートする。
これらに加え,AIアシスト機能を搭載した超音波診断装置の新製品「ACUSON Origin」や,包括的な放射線治療を実現するソリューションなどが紹介された。
●お問い合わせ先
社名:シーメンスヘルスケア株式会社
住所:東京都品川区大崎1-11-1ゲートシティ大崎ウエストタワー
TEL: 03-3493-7500
URL:https://www.siemens-healthineers.com/jp