2024-5-10
スリーゼットブース
スリーゼットは,健診向けのPACSとして開発してきた「健診PACSらくだ」を展示した。同社では,健診向けPACSの開発に3年前から取り組みITEMでも先行して展示してきたが,2024年4月に製品名が発表され「健診PACSらくだ」の名称では今回が初めての展示となった。ブースでは,製品名にちなんだらくだのアイコンをフィーチャーして来場者を迎えた。健診PACSらくだは,「健診業務を”らく”にする,タフな相棒」をキャッチフレーズに,紙管理や手入力,目視などのアナログ業務を排除して,手間やミスの発生を防ぐ健診業務向けPACSとして開発されている。ITEM 2024では,パッケージソフトウエアとしてのらくだのアドバンテージや製品の機能や特長を中心にアピールした。
●健診PACS受託開発のノウハウを生かし低コストで導入可能なパッケージソフトウエアとして開発
スリーゼットは,クラウド型PACS「WATARU」,オンプレミス型PACS「Caps-Web」などを展開し,クリニックから中小規模病院を中心に2500近いPACSの導入実績を誇る。PACSの展開では,ユーザーそれぞれの要望や現場の小さな声を聞いて,丁寧に対応することでシェアを広げてきた。健診向けのPACSは,これまで施設からの要望に応える形で受託開発として個別に対応し80を超えるシステムを導入してきた背景がある。今回発表された健診PACSらくだは,その実績をベースとして,新たにパッケージソフトウエアとして開発を進め,2025年1月販売に向けて製品展示された。
パッケージ化のねらいとしては,受託開発は初期開発や更新の際のコストや開発工数がかかることから,受託開発のノウハウを生かし標準的な機能をパッケージ化することで導入にかかるコストや時間を削減することだ。導入に当たっては,パッケージの機能をしっかり説明し,足りない部分は運用などでカバーする形になる。開発に当たっては,健診業務から紙や手書き,目視による転記などアナログ業務をなくし,効率的でミスのない健診業務が行えることをめざしている。
●健診システムと連携して「紙をめくるように」読影が可能な環境を構築
健診施設では,PACSと健診システムの連携が十分でないことから,健診者の基本情報や問診情報,検査データなどが紙で提供されるケースがある。一般診療に比べて膨大な件数の画像を短時間で読影する必要がある健診の読影業務では,紙の併用や転記などのアナログ業務がボトルネックとなる。健診PACSらくだでは,健診システムと連携して受診者の基本情報や問診情報などを取り込み,検査画像の読影の際に所見入力の画面にそれらの情報をまとめて表示して,画面から目を離すことなく読影できる。検査画像と各種情報をマッチングして表示するので,紙を見たり別のシステムを参照したりすることなく,スムーズな読影が可能になる。検診画像で多数を占める所見のない画像の場合には,「異常なし」のボタンをクリックすることで,所見が記入され次の画像に自動で送られるなど,紙をめくるようなストレスのない操作性で読影を進めることができる。また,所見文の入力も,部位や病名を選ぶだけで関連する疾患名などの単語が展開し,選択するだけで入力できるようになっている。
そのほか,読影業務以外でも,内視鏡やスキャナ取込みなどの非DICOMデータの統合管理,MWMによる患者情報の転送,集団検診と人間ドックのデータの一元管理,PDIやセキュアなオンライン回線による外部読影依頼,検像サーバを必要しない検像機能,健診システムへのレポートの自動転送などの機能を搭載しており,トータルで健診業務の支援が可能になっていることをアピールした。
●お問い合わせ先
社名:株式会社スリーゼット
住所:〒101-0035 東京都千代田区神田紺屋町8 NCO神田紺屋町 5F
TEL:03-5289-7531(ガイダンス2番:健診PACS担当)
FAX:03-5289-7534
URL:https://3zweb.co.jp/