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ITEM2023 インフォコム ブースレポート 「Information SystemからIntelligence Systemへ」をテーマにリニューアルしたRIS,レポートシステム,治療RISをPR

2023-5-2

インフォコムブース

インフォコムブース

ヘルスケア領域のITソリューションを手がけるインフォコムは,「Information SystemからIntelligence Systemへ」を展示テーマに掲げて,来場者を迎え入れた。RIS「iRad-RS」,レポートシステム「iRad-RW」,治療RIS「iRad-RT」のリニューアルを図り,最新バージョンは,展示テーマのとおり,単なる「情報」を扱うだけのシステムではなく,「情報」を共有,活用して,業務の効率化による生産性の向上や働き方改革への寄与,診療の質を上げる製品へと進化している。例えば,iRad-RSの最新バージョンVer.10では,医療安全対策の強化につながる受付時の禁忌チェックが新機能として加わった。また,iRad-RWでは,読影率のリアルタイム表示や読影が完了していない検査のフラグ機能がついた。これによって,読影医のタスク管理を容易にする。iRad-RTでは,情報共有を促進するための「業務TODO」の機能が搭載されている。

さらに,“Intelligence System”への進化として参考展示したのが,人工知能(AI)の活用である。他社の画像診断支援AIソフトウエアと連携してiRad-RWに解析結果を自動で記録する。このように,インフォコムの放射線部門システムは,今後も“Intelligence System”へと進化を続けていくことを強く感じさせた展示であった。

●RIS,レポートシステム,治療RISをリニューアルし,クラウド型の運用にも対応

今回,リニューアルを果たしたiRad-RS,iRad-RW,iRad-RTの3システム共通の改良点としては,まずユーザーインターフェイスの見直しなどによる操作性と視認性の向上が挙げられる。表示色を変更して目に優しいテーマカラーへと変更したほか,マウス操作や視線移動における負担を軽減した。また,検索での絞り込みや入力履歴機能によって作業の省力化を図っている。加えて,医療機関の運用に合わせて,柔軟なシステム構築が可能になった。従来のオンプレミス型のシステムに加えて,新たにクラウド型にも対応。クラウド型の電子カルテやPACSを導入している施設では,iRad-RSなどもデータセンターを利用しVPNによるセキュアな環境で運用することが可能だ。

「Information SystemからIntelligence Systemへ」をテーマにリニューアルした「iRad-RS」「iRad-RW」「iRad-RT」を紹介

「Information SystemからIntelligence Systemへ」をテーマにリニューアルした
「iRad-RS」「iRad-RW」「iRad-RT」を紹介

 

●情報共有と安全な検査を支援し,業務効率向上を図るiRad-RS

RISのiRad-RSは,最新のVer.10で4つの新機能を搭載。情報共有や安全対策の機能を強化し,業務効率の向上を図れるシステムとなった。新機能の一つである受付時の禁忌チェックは,検査同士の禁忌を確認できるようにして,安全な検査につなげる。検査実施順序の被検者への影響や,造影剤などの薬剤の禁忌をシステムがチェックして,支障がある場合,ウインドウが開いて注意喚起する。

従来好評だった線量管理機能も進化している。「Japan DRLs 2020」との比較ができるほか,蓄積したデータをヒストグラム,箱ひげ図,散布図で表示可能になった。ビジュアル化によって理解度が増し,被ばく線量の最適化に向けた分析を行いやすくなる。

このほか,施設の運用に合わせて設定が可能な検査時条件チェックや,検査のタイミングを調整する上で役立つ同月複数回検査フラグなどの機能も追加された。

「iRad-RS」は検査や薬剤の禁忌を注意喚起して安全な検査を支援

「iRad-RS」は検査や薬剤の禁忌を注意喚起して安全な検査を支援

 

散布図などでわかりやすく表示して,被ばく線量の最適化に役立つ「iRad-RS」の線量管理機能

散布図などでわかりやすく表示して,被ばく線量の最適化に役立つ「iRad-RS」の線量管理機能

 

●iRad-RWに読影医の生産性向上,働き方改革に寄与する機能を追加

レポートシステムのiRad-RWには,読影医の生産性向上,働き方改革につながる機能が追加された。検査種別の読影率,必要な読影件数と読影時間の目安をリアルタイムで表示。読影業務の進捗管理を可視化する。また,当月未読影の検査のフラグを表示して容易に管理できるようにした。さらに,読影時間のヒストグラム表示機能も新たに採用している。過去の検査との比較ができるようになり,読影業務の振り返り,見直しに生かせる。この機能の活用により,読影の効率化に向けた業務改善も可能だ。

医療安全に寄与する機能として,既読管理の機能も搭載されている。ユーザーインターフェイスに既読ボタンを設けており,これをクリックすることで,参照した時間,医師の情報が記録され,見落とし・見逃しを防げる。

ほかに,レポート本文にキー画像のリンクを埋め込むことも可能になった。キー画像の番号をレポート本文中に記載しておくと,その番号をクリックすることで当該画像がポップアップ表示される。

「iRad-RW」に新たに採用された読影時間のヒストグラム表示機能

「iRad-RW」に新たに採用された読影時間のヒストグラム表示機能

 

●情報共有を促進しチーム医療を支援するiRad-RT

治療RISのiRad-RTには,情報共有を促進してチーム医療を円滑にする業務TODO機能が用意された。この機能は,治療開始前の業務をリスト化。実施予定日や予定担当者,実施日,実施者を表示して,放射線治療にかかわる医師や診療放射線技師,医学物理士,看護師などのスタッフ間でその情報を共有できる。情報共有を促進するものとしては,議事録などを管理するカンファレンス機能も用意された。また,がんの種類や症状に応じた照射方法のパターンを治療計画のテンプレートとして登録可能にしたほか,長期の治療でもスケジュールを仮設定して後から調整・変更できるようにした。

チーム医療での情報共有を円滑化する「iRad-RT」の「業務TODO」機能

チーム医療での情報共有を円滑化する「iRad-RT」の「業務TODO」機能

 

●画像診断支援AIソフトウエアとの連携により読影の質と効率を向上

ブース内では,検像システム「iRad-QA」と他社の画像診断支援AIソフトウエアを連携させたソリューションも参考展示した。これは,iRad-QAで受信した画像を解析用としてAIソフトウエア搭載PCに送信。一方でPACSには読影用画像を保管する。さらに,AIの解析結果はiRad-QAを介してPACSに送信される。これにより,読影用画像とAIの解析結果で診断を行う。一部の解析結果は,iRad-RWに反映されて,詳細なレポートを効率的に作成できる。現在,シーメンス社の「AI-Rad Companion」やエルピクセル社やジェイマックシステム社のAIソフトウエアとの連携をめざして開発を進めている。

「iRad-QA」や「iRad-RW」を用いたAIソフトウェアとの連携

「iRad-QA」や「iRad-RW」を用いた画像診断支援AIソフトウエアとの連携を参考展示

 

「iRad-RW」のレポートに「AI-Rad Companion」の解析結果を表示(参考展示)

「iRad-RW」のレポートに「AI-Rad Companion」の解析結果を表示(参考展示)

 

●お問い合わせ先
社名:インフォコム株式会社
住所:東京都港区赤坂9-7-2 東京ミッドタウン・イースト10階
TEL:03-6866-3790
URL:https://service.infocom.co.jp/healthcare/irad/