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ITEM2019 長瀬産業 取材速報 ノイズ低減を図り高画質化を実現するCT画像再構成技術“SafeCT”を来場者にPR

2019-4-14

長瀬産業ブース

長瀬産業ブース

総合商社である長瀬産業は,CT画像再構成技術の“SafeCT”などの展示を行った。化学系の専門商社である同社はかつてコダック製品の販売代理店であったが,一時期,放射線医学領域から距離を置いてきた。その後,医療事業を強化するという中期計画に沿って,再び放射線医学領域での事業を展開している。そのメインとなるのが,SafeCTである。

SafeCTは,イスラエルのベンチャー企業であるMedic Vision Imaging Solutionsが開発した技術で,CT画像に対して逐次近似画像再構成処理を行い,ノイズを低減して高画質化を図る。これにより,被ばく線量を低減したCT撮影も可能となる。また,一般的なCTの逐次近似画像再構成法にはFBP法とIR法があるが,CTメーカーが自社の装置で撮影したデータ対して行う技術として開発してきた。そのため,他社のCTで撮影したデータに適応することができない問題があった。これに対してSafeCTは,メーカーを問わずCT画像に対して逐次近似画像再構成を行い,ノイズ低減処理をする。撮影部位ごとにアルゴリズムが用意されており,ノイズ低減の強度を設定することも可能である。処理時間も400枚の画像ならば90秒程度というデータがあり,診療放射線技師の負担にもならず,読影する放射線科医にとってもストレスにはならない。

IR法の画像に違和感を感じる医師もいるが,SafeCTならばFBP法と同様の質感の画質を得られる。逐次近似画像再構成技術が搭載されていないCTの画質を向上するだけでなく,搭載している装置で再構成が行われている画像に対してもSafeCTを適用することが可能である。さらに,コーンビームCTへの適用も検討されている。

ブース内では,Medic Vision Imaging Solutionsが開発するMRIの画像再構成ソフトウエア「iQMR」(薬機法未承認)も参考出品された。画質を維持したまま撮像時間を約半分にまで短縮できるほか,解像度を向上させることも可能である。また,モーションアーチファクトの低減も実現する。撮像時間の短縮は被検者軽減にもつながる。

「SafeCT」(右)によりノイズを大幅に低減

「SafeCT」(右)によりノイズを大幅に低減

 

「SafeCT」はすべてのCT画像に適用可能

「SafeCT」はすべてのCT画像に適用可能

 

短時間撮像でも画質を維持できる「iQMR」(薬機法未承認)

短時間撮像でも画質を維持できる「iQMR」(薬機法未承認)

 

「iQMR」は解像度の向上も可能

「iQMR」は解像度の向上も可能

 

●お問い合わせ先
社名:長瀬産業株式会社
住所:東京都中央区日本橋小舟町5-1
TEL:03-3665-3640
URL:https://www.nagase.co.jp/safect/