2019-4-13
日立製作所ブース
日立製作所は,“Innovating Healthcare, Embracing the Future”を展示テーマに掲げ,MRIや超音波診断装置の新製品をはじめとした製品群をアピールした。初日(12日)に行われたプレス向けのブースツアーでは,4月からヘルスケアビジネスユニットCEOに就任した山本章雄氏が挨拶し,展示に込めた思いを述べた。
MRIは,2019年1月に発売された3T超電導MRIの「TRILLIUM OVAL Cattleya」に加え,新製品として1.5T超電導MRI「ECHELON Smart Plus」が発表された。TRILLIUM OVAL Cattleyaは,磁化率定量化撮像法“QSM”やFSEベースの3Dシーケンス“isoFSE”など,臨床価値を高める高機能アプリケーションが実装されたフラッグシップモデルである。一方,ECHELON Smart Plusは,高速化・自動化のソリューションSynergyDriveを実装し,被検者の入室から退室,後処理までのMRI検査全体の時間を短縮する。“IP-RAPID”による高速撮像では,撮像時間の短縮,あるいは高画質化が可能で,位置決めサポート機能“AutoPose”やMRAの自動クリッピング処理機能“AutoClip”による各ステップの自動化でスムーズな検査をサポートする。
超音波診断装置は,画質改善が図られたARIETTAシリーズのプレミアム機「ARIETTA 850」,2018年11月に発売したミドルレンジの「ARIETTA 65」,2019年1月発売のエントリークラス「ARIETTA 50」を中心に紹介した。新製品のARIETTA 65とARIETTA 50は,ともに21.5インチの大型モニタを搭載。シンプルな操作パネルとタッチパネルで直感的な操作性を実現し,普及機として使いやすさを追究している。また,バッテリーも搭載されており,非常時など一時的に電源がなくても使用できる。なお,プローブは互換性が高く,850,65,50のいずれでも使用できる。
CTは,2018年に販売を開始した64列マルチスライスCT「SCENARIA View」と64列/128スライスCT「Supria Grande」を展示した。SCENARIA Viewは,逐次近似処理技術“IPV”により大幅なノイズ低減・被ばく低減を実現する。ボア径は80cmと大口径ながら,被検者に圧迫感を与えないコンパクトデザインのガントリを搭載。体格の大きい被検者にも対応可能で,国内はもとより,ヨーロッパや南米での導入が始まっている。
また,近年開発を進める“DI×AI(Diagnostic Imaging with Artificial Intelligence)”は,最新の開発状況が紹介された。ブースでは,肺がんCADやロコモ検診向けの筋肉解析のデモンストレーションが行われた(いずれもW.I.P.)。
X線システムは,汎用X線透視診断装置のプレミアム機「CUREVISTA」の画像処理エンジンが「FAiCE-V NEXT STAGE2」に刷新されたことがアピールされた。低被ばく・高画質のコンセプト“IntelliDOSE”の下に開発された,ガイドワイヤの視認性を向上させる“TARGET”や“WOW”などの新機能が使用可能となる。なお,日立は「低被ばく・高画質X線透視装置の開発と実用化」で第51回(平成30年度)市村産業賞功労賞を受賞した。
●お問い合わせ先
社名:株式会社日立製作所
住所:東京都台東区東上野 2-16-1 上野イーストタワー
URL:www.hitachi.co.jp/healthcare